「催眠学園」ではなく「さいみん!」
★★★★★
「催眠学園」ではなくて「さいみん!」。
このタイトルからして、凌○ものではなくラノベ、ラブコメだとわかるのでは。
催眠術はいっしゅのツールです。
それと、タイトルやロゴが似ているけど「けいおん!」とは無関係です。
設定も筋も違うし、誰もギターやベースはやってません。w
明るい催眠術
★★★★★
この手の催眠術には、個々の相手にかけるタイプと、学園まるごとなどエリアにかけるタイプがあり、この作品ではどちらも入っています。
しかも催眠術は主人公が任意にかけられるのではなく、勝手に発動するというのがおもしろい。
そのため、かけたくないのに相手が意のままになったり、逆にピンチのときに催眠術で逆転!と思ってもかからず、ボコられたり。
このへんのサジ加減が絶妙で、コメディーテイストで最初から最後までハイテンションなHが連続していく構成は見事。
後半はエリア催眠が発動してハチャメチャ世界になるのですが、欲をいえばこのパートをもう少し多く、いろんなバリエーションを見たかった。
キャラでは不良少女ながら実は純、というアサミが、新鮮。逆に定番といえる幼なじみの澪は純愛で通し、スポーツ少女のみひろはいじらしく、健気、とキャラ立ちも楽しい一冊と言えます。
もうめちゃくちゃ
★★☆☆☆
さえない主人公がクルマにはねられたおかげで催眠術の能力をもつ、というところまではいいのですが、最後には女性がみんな裸の世界に迷い込んでしまうという、理解不能なめちゃくちゃな展開です。もしかしたらありそうかも、という程度の設定にしないと、読者が置いてきぼりにされてしまいます。肝心のH場面は、キャラの立っていない6人の女性を、催眠術で次々にやるだけで、なんの工夫もありません。最後に主人公が正気に戻ってから、Hをいたすのが常道なのではないかなあ。この作者のファンだけど、この作品はお奨めできません。
らぶえろ催眠学園ライフはじまる!
★★★★★
催眠術特番を見た高校生、上条健は幼馴染の澪を催眠術でアレコレする妄想を抱きつつ朝を迎え、一緒に登校したところを生徒会長アリシアの車にはねられてしまう。
保健室で目を覚ました健だが、そこにいた担任の妃輪子(ひわこ)先生に催眠術の話をしてかけるふりをしてみたところ……
ヒロイン別攻略編
妃輪子F&初V→アリシアに逆A&アリシアF&π&初A→妹的同級生・沙耶にいたずら→褐色水泳同級生・みひろF&初V→スケ番・アサミ、仲間2人と沙耶にいたずら→アサミF&尿&初V→アリシア初V→妃輪子V→澪F&初V
女子全員全裸モード編
沙耶の性教育初V→アリシア全裸生徒総会→プールで妃輪子F&V→授業中にみひろF&V→駅前でアサミ全裸犬プレイF&V→1対6(6人F→妃輪子&アリシアπ【みひろ&澪は顔π、沙耶・アサミは腕π】→みひろV→沙耶V→妃輪子V→アリシアV→アサミV→澪V)
えすかれシリーズ初登場の巽飛呂彦の第一弾は、タイトル直球な「催眠術を手に入れてしまった主人公が次々に6人のヒロインを手にかける話」
話を大きく2つに分けた上で、6人のエピソードを適度に散りばめていますが、行為に入るまで時間のかかる沙耶はともかく唯一催眠術にかからなかったメインっぽい澪の行為が他のメンバーより少ないのは残念。
ヒロイン攻略では対人、全裸モードは範囲系とずいぶん都合のいい催眠術のようですが、本来の目的は行為のためのおぜん立てなので細かいことは考えません。妃輪子の○○と○○はいくらなんでも早すぎるとは思いますが。
そして最後はまさか……という感じですが、そんなことはありませんでした。
ラブラブ催眠スラップスティックコメディ
★★★★★
巽飛呂彦はチャレンジングな作家である。
本作では本邦初のラブラブ催眠に挑戦している。
催眠ものというジャンルは本来、暗い主人公が生意気で高圧的な女子たちに虐げられながら、催眠銃などで一発逆転、言いなりにするというのが醍醐味だ。
だがこれをラブラブコメディにするとどうなるか。
本作のヒロインは6人と多めながら、ひとりひとりのキャラがきっちりと成立していて、空気だったり余計だったりするヒロインはいない。
催眠もののもうひとつの特徴、ありえないシチュエーションでのエッチも、全裸登校などに始まってきっちり押さえられている。
会話は軽妙な18禁ゲームのシーンのよう。
そのうえ、わずか30ページ以前からエッチシーンとなり、以降は怒濤のエッチシーンの連続である。この主人公、いったいどれだけするのか、というふうだ。
幼なじみ、ロリ、スポーツ少女、不良少女、年上女教師、ハーフの完璧生徒会長、とヒロインを揃え、そのうえ、強気、奴隷、孕ませ、ドS女王がドMに、など、錯綜する属性も盛りだくさん。
最後までハイテンションで、読後感も満腹のエッチコメディの秀作である。