豪快にして痛快な北方流格言集
★★★★★
余りにも豪快かつどんぶり勘定な名言集。
「人生に迷ったら、とりあえずソープへ行け」という名言(迷言)は、世代を超えて余りにも有名だが、ちょっと豪快すぎてギャグともとられかねない危うさを秘めてもいます。
しかし、そこは大御所作家の懐の深さなのでしょう。 質問者の極めて真面目な質問に対しても、北方先生はそれに輪をかけて大真面目に回答されており(その結果が「ソープへ行け」ではあんまりな気もするが、豪気という点では素晴らしい)、行間から先生の真摯さ、そして愛情が切に伝わってきて、圧倒されること請け合いです。
時にリストラや家庭不和の憂き目に合う中年の方や、自殺志願の若者、モラトリアムに苦しめられている学生に至るまで、北方先生は飽くまでも実直に、時にはユーモアさえ交えてアドヴァイスしていきます。
その奇をてらわない率直さに、ただただ圧倒されてしまいます。
父性という言葉がこれ以上似つかわしい作家はいないと、読み終えて感じました。
北方メソッド
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オビで吹く。
そして中身で吹く。
童貞をソープで捨てる事が「北方メソッド」と呼ばれて久しい。
知り合いは、「これは高校生向けの本」と言っていた。
そうだろうか。
半分は当たっている。なぜかというと、「童貞なんてとっとと捨ててしまったほうが良い」とか、「彼女と付き合う事を親に反対されたら同棲して既成事実を作ってしまえばいい」とか、どちらかといえば若者向けの内容になっているから(人生相談が掲載されていたHDP自体が若者向けの雑誌であるし)
でも半分間違っている。それは、高校生がソープに行ったら犯(ry
うそです。ただ、オビで言いたいのは、要するに「ソープへ行くこと」ではなく、「うじうじしないこと」だと思うんです。
ただ若さゆえの過ちを知っているからこそ、いろいろなことが言えるんだと思います。だから、この本で「言われた事を実行する」のではなく、この本を読む事で「こういう事が言える男になるように心がける」事が目的なのではないだろうか。
少なくともそう思う。
だって、「体臭が気になる」って回答に、「禅寺へ行け」って、答えになってないもん。
男とは
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言わずと知れた風俗案内本。
十数年ぶりに読んでみてまだソープに行けていない自分に愕然とした。
今後悩みを持ちかけられた際には全て「実は俺も仮性包茎ぎみだ」と答えようと
思っている。あらゆることを断言しておきながら、自分の仮性包茎だけには
"ぎみ"という逃げ道を用意するあたり、まさに男の中の男だと感服している。
胸がスカッと晴れるような一冊
★★★★☆
世の中はどんどん複雑になり、必要以上に小難しい情報があふれている。
日々、頭でっかちになって考えすぎ、無用な悩みに追いかけまわされてしまう。
「少子化」とか「心の病」なんていう昨今のトレンドも、そのあたりに起因するのかもしれない。
そんなとき、この一冊をパラパラとめくってみると、なんだかスッとする気持ちになるのだ。
思い切りがよく、理屈でなくてハートに響くような厳しくも温かみのある言葉が詰まった本書は、「男の原点」は何かという永遠の課題に立ち戻らせてくれる。
男たちに贈る最強の人生指南書
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今は亡き「ホットドッグ・プレス」という雑誌に連載されていた大人気コーナー「試みの地平線」の中から、87の人生相談とそれに対する著者の回答をピックアップしてまとめたものです。この「試みの地平線」で北方謙三という人物を知った人も多いのではないでしょうか?(私もその一人です)
内容は酒や葉巻の話から恋愛・セックスやシモ系の悩み、もてる方法、生き方や精神論、男らしさの定義についてなどさまざまですが、どの質問にも真摯に、厳しく、かつユーモラスに答えており、めちゃくちゃ面白いです。そしてためになります。
相談者に対する著者の姿勢はとにかく実直で、一切飾り気を感じさせません。生の人間として正対し、考え、答えています。この本を読むと新聞などに連載されている「人生相談」のコーナーなどがいかに上っ面で役にたたないか、ということがわかるかもしれませんね。
男性、特に人生には悩みがつきないと思ってる若い男性、ぜひ読んでみてください。面白いですよ!
蛇足ですが、本書に北方氏が高校時代に書いたという詩が載っています。これがとても高校生が書いたとは思えないほど大人っぽくて色気がある詩なんですよね〜〜。やっぱり優れた作家というのは若いうちから文才に恵まれているものなのかな?と感じました。
みやさん堂?
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HDP誌の連載からハマりました。男学。