その後ウェイラーズはアイランドから世界デビューするのですが、その成功を見たリー・ペリーがtrojanレコードに音源を売却。つまりこのアルバムは、本人たちが知らない間に出たアルバムなわけです。音源の権利関係がメチャクチャなことになっているらしく、そのためにジャマイカ時代のボブ・マーリーものはやたらと色々な会社からコンピが組まれることに。買うならばこれと『soul rebels』、コンプリートボックスといったtrojanモノが良いでしょう。
さて、肝心の音ですが、これは本当に凄い。曲の作りはとてもシンプルで比較的早めのテンポなのですが、後のアイランド時代よりもはるかに尖がっている。三人のボーカルは荒削りながらも凄まじいパワーがある。そして、最も特徴的なのは異常にダビーな音。ベースがやたらと重い。
lively up your self、Trench town rock、Kayaのような代表作が収録。これらは後でアイランドでも再録されるのですが、この時代ほどのパワーはないように思います。それを引き出したリー・ペリーはさすがです。ボブのスタジオ盤は名作ぞろいでどれも好きなのですが、その中でもこれが一番好きです。
質感も面白いし・・・曲も、後になって再演される名曲ぞろい!
ちょっとアクが強いけど・・・これも、ボブ・マーリーってことで!