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フランク:交響曲

価格: ¥1,200
カテゴリ: CD
ブランド: ユニバーサル ミュージック クラシック
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名指揮者と名門オケによる名演奏 ★★★★★
この曲を自分で演奏する機会に恵まれて、この曲の難しさと同時に面白さやすばらしさを知りました。以来、この曲のCDを手に入る限り買いました。その中で、この、ジュリーニ指揮ベルリン・フィルの演奏が最も素晴らしいと思います。(実は、ベルリン・フィルそのものはあまり好きではないのですが。)この曲は、「人生とは何か?」という神に対する真剣で暗い「問い」に始まり、光による神の導きによって「人生は喜びである」という答えに至るまでの葛藤を描いたものです。途中何度も暗い「問い」と導きの「光」が入れ替わり立ち替わり出てきて、それを描き分けるのが難しいようです。でも、このコンビはそれを見事に成し遂げています。また、この曲は楽譜の記譜通りの音符の長さで演奏しなければいけないけれど、テンポは指示された通りのテンポ取りだけでは非常に退屈になってしまい、指揮者は微妙なさじ加減でテンポを揺らさなければなりません。ジュリーニはそれも見事に成し遂げています。このCDの演奏は、この曲の模範的な演奏といっても過言ではないでしょう。
このCD以外のものについても簡単に紹介すると、ヴァンガードから出ているコミッショーナ指揮ヒューストン交響楽団(サン=サーンスの交響曲第3番とのカップリング)も秀演です。EMIから出ているムーティ指揮フィラデルフィア管弦楽団の演奏は技術的には素晴らしいですが、演奏が楽観的過ぎです。一部の批評家の方は「チャイコフスキーと勘違いしている」と言っているようですが、それほど派手ではありません。でも、同コンビによる「ブラ1」でも書きましたが、「陰(暗)、乃至は迷い、苦悩」と「光、乃至は救済」の対比が十分ではありません。音符の長さも短めで安っぽく聞こえます。EXTONから出ている小林研一郎指揮チェコ・フィルはお話になりません。コバケンの演奏は、個人的には好きで、ホールに足を運ぶこともありますが、彼のフランク(CD)は良くありません。(同コンビによるチャイコフスキー交響曲集は素晴らしいのに。)音符の長さが皆短すぎて、聞いていて違和感があります。テンポの変化もあまりうまくなくて、この作品の短所である「退屈さ」を露呈しています。このCDは買ってからすぐに聞いて以来、全く聞いていません。グラモフォンから出ているバーンスタイン指揮フランス国立管弦楽団の演奏は問題外です。(私はバーンスタインが好きですが、このCDは例外です。)バーンスタインがスコアを主観的に読み込むことはいつものことですが、彼のこの曲の演奏は、彼には珍しく作曲者の思想性をほぼ全く無視しています。全曲を通じて音符は短めで、仕上がりはかなり安っぽい。フランス・オケの瑞々しい音色を駆使して色彩溢れる音響世界を作っていますが、それに徹していて、「フランクの主張はどこに行った?」と疑問に思います。この曲に関してはバーンスタインの演奏はお奨めできません。
以上、私の感想です。参考までに。