更に進化したハイブリッド・メタル
★★★★☆
前作「SYMMETRIC IN DESIGN」が好評だった彼らが、1年というスパンで発表してきた2ndアルバムがコレ。
前作でも話題を呼んだクリスチャン・アルヴェスタムの手品師の如き千変万化の歌唱は、ここに来てさらに強力に進化しており、歌いすぎなまでにクリーン・ヴォイスで歌いまくっている。それにより、前作では淡白な印象が強かったメロが、印象的に響くようになった。
また、前作のイマイチ起伏に乏しかった、似たような曲調にも改善が見られ、ギターリフ、リズム、メロディ、どれをとっても前作に比べて幅が広がっている。アグレッシブに攻めるところはよりアグレッシブに、メロディアスな部分はよりメロディアスに、彼ら流のハイブリッド・メタルはさらに進化を続けている。
まだ欲を言えば、メロの聴かせ方をもっと磨いてほしいかな(^^;
ちょっと強引な点が気になるっちゃぁ気になるから・・・。
聴いているときは、「おぉ!」とか「スゲー!」とかって思うんだけど、聴き終わるとイマイチ後に残らないんだよね(><)
歌もの的要素」
★★★★★
スウェーデンのSOILWORK系バンド、SCAR SYMMETRYの2nd。
「SOILWORK系」ということでもちろんクリーンVo.とデスVo.の
コラボレートが彼らの大きな特徴なわけですが、「歌もの的要素」
の飛躍的拡大に驚かされました。クリーンVo.がめちゃめちゃ
かっこいい!軽やかに、伸びやかに歌い上げていて惚れ惚れします。
さらに、デスVo.の「デスっぷり」も見事。つまり、クリーンVo.
とデスVo.の落差の激しさが前作以上。このギャップがたまりません。
(このギャップが好きな人は以前レビューしたMISERY INC.の新作を
聴いてみてください。私はこちらも結構好きです)。
前作でも素晴らしい曲が多かったと思います。ただ、
サウンドプロダクションがちょっと軽いなあ、と感じたのも
事実です(特に@とか)。本作品は結構重厚感があって良いですね。
@を筆頭に素晴らしい曲が多いのですが、取り立てて
つまらない曲が見あたらなかったのもうれしいです。
前作と同路線で、全ての面でスケールアップした。この一言に
尽きます。