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ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ全集

価格: ¥1,680
カテゴリ: CD
ブランド: BMG JAPAN
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究極のヴァイオリン・ソナタ ★★★★★
ブラームスの三曲のソナタのヴァイオリン・パートの書法は、どれも飾り気が無く線の太い、それでいて感性豊かな深い味わいを歌い上げるように書かれている。こうした伝統的なドイツの音楽において、シェリングの常套手段である楽曲に正面きって対峙する正攻法の解釈と曲想の彫りの深さ、またそれに適った全く隙の無いボウイングは最大の効果をもたらす。これらの曲でも随所に見られる、彼の豊かで流れるようなダブル・ストップが聴き所のひとつで、ブラームスの厳格な構成の中にもロマン派特有の溢れるほどのカンタービレを内包させている。更にルービンシュタインの、伴奏という言葉からは程遠い、積極的で決然としたピアノの介入がこの曲集をシンフォニックな響きを持つ奥行きの深いものにしている。勿論両者の声部的なバランスが完璧に保たれていることは言うまでもないが、ピアノの雄弁さとスケールの大きさは圧倒的だ。そこにはアンサンブルの総ての要素が存在している。近年の同曲集の中には演奏家自身の生ぬるい幸福感が露呈されていることが多い中で、彼らの演奏は真に聴く側に幸福感をもたらすことができる稀有な例だ。
親しみやすい曲 ★★★★☆
ブラームスはショパン、ベートーヴェン、モーツァルトとは違ってあまり親しみやすい曲がない印象があった。しかしこのヴァイオリン・ソナタは素直に受け入れることができた。心に染み渡る、と言うか、癒されると言うか。シェリング、ルービンシュタインの両巨匠の名演です。
現代的な演奏 ★★★★★
 1950年代に録音されたヴァイオリニストの演奏は、たいていは、ポルタメントが多量に用いられていたり、テンポがせっかちだったり、ビブラートが過剰だったりなどの特徴がある。別にクライスラーやハイフェッツだけがヴァイオリニストだったとはいわないけれども、1950年代に活躍したヴァイオリニストたちの多くには上記のような傾向が見られると思う。

 1950年という時代がそんな時代だったことを思うと、このアルバムが50年以上前の1956年に録音されたものであるということが、まったくもって信じられない。シェリングの初期の頃の録音には、ロマン的な解釈の名残りのようなものを感じることがあった。1950年にヤノプーロと共演した「小品集」(オデオン)は、たしかにそのような録音だった。けれども、それからたった6年の間に、シェリングの芸風が劇的に変動してした。一挙に巨匠への階段を上り始めてしまった。一体シェリングに何があったのか。いくら考えても詮無きことだが、一ファンとしてはついつい余計な考えをめぐらせてしまう。

 何の前提知識もなしのこのアルバムを聞いたら、この演奏が50年前のものであるなんてことは誰も想像できないのではないか。