お子様向けですがなかなか面白いです
★★★★☆
お子様向けの本ですが
大人が読んでも面白い話ものっています。
短くご紹介させていただきます。
タイの大好きな殿様がいました。この殿様は、
ご飯の時にタイがないと機嫌が悪いのです。
ある日、嵐(あらし)のために、タイが一匹しか取れません。
家来がそのタイを焼いて出すと、殿様はさっそく
「こりゃあ、うまい」と食べてしまいました。
たちまち、表側を食べてしまうと、
「おかわりを持ってまいれ」と家来たちに言い付けました。
殿様はいつも、タイを表側しか食べないのです。
「これはもう、さげてよいぞ」「ははーっ」
家来たちが困って相談していると、
女中の一人が「お殿さまはタイの片側しか食べないんだもの、
ひっくり返して出せばいいのよ」と言いました。
それを見て殿様は
「おお、ずいぶんやはくできたな。けっこう、けっこう」
と上機嫌で食べてしまいました。
こんなお話ものっていました。
とんちで有名な一休さんがまだ宗純(そうじゅん)と名前の頃、
歌を作って師匠に見せたそうです。
有漏路(うろじ この世)より
無漏路(むろじ のちの世)に
帰る一休み
雨ふらばふれ
風ふかばふけ
ここから、
師匠の勧めにより「一休」という名前になったそうです。
面白いお話がたくさんのっていますので、もしご興味のあられる方には
おすすめさせていただきます。