高い目標を掲げ、Plan Do Checkのサイクルを徹底的に早く回すこと。
そのために、問題点が目に見えるようすることと、切羽詰り集中して・客観的に見て・良いイメージを持ってあきらめないことが大切という。
人格が変わるほど「徹底的に」・「早く」行うという点に、トヨタならではの凄みを感じる。全社員がこういった姿勢を持つような文化は、一朝一夕には形成されないのだろう。
技法としては、FMEAやDRという既存の手法を生かし、これらが形骸化し、管理のための管理となってしまわないよう努めている。
特に真新しいことが書かれているわけではないが、当たり前のことをきっちりやることの力が感じられる。
信頼性評価という、誉められることは少なく、見逃せば大いに責められる仕事の悩みから、問題点を発見するというポジティブな捉え方への転換がベースにある。
ただ、既存製品の改良・改善開発には向いているが、本当に新しいものを開発する際にどうするか、という疑問はある。
それでも、トヨタは個性・独創性が劣るのではと問われ、「トヨタの個性は品質だ」、と答えるトップ同様、著者にブレは無い。