シングル「Fantasista」「morrow」を含む5thアルバム。ヒップホップとヘビィ・ロックとパンクのミクスチャー・スタイルを生み出し、日本のメジャー・シーンの在り方を変えた彼ら。約2年3か月のインターバルを経て届けられた本作では、独自の方法論をさらに追求・洗練させたトラック・メイキングはもちろん、「止めどねぇ嵐も 止めばさんさんと遠路へ朝日を」(「Review」)をはじめとするリリックから感じられる“どこまでも先頭に立って走っていくんだ”という壮絶なまでの覚悟がグッと心に響いてくる。大人っぽさを増したkjの声も印象的。(森 朋之)
本当の意味でのスタート
★★★★★
僕自身、このアルバムが出た当初はその方向性の変換ぶりに戸惑い、Dragon Ashというバンド
から遠ざかった時期もあった。
ただ、Rio De EmotionやIndependiente、そしてFreedomと素晴らしい作品をこの後生み出した
のを見ると、このアルバムが、kjにとっても、バンドにとっても本当の意味でスタートだった
と今では思える。
以前のアルバムに見られるような、攻撃性や爆発性は減ったが、その分バンドの個性がこの
作品から目立ってきた。
歌詞については、やはりkjの傷ついた心が見え隠れして痛々しい。でもどこか優しさがあり、
本当の仲間を得た喜びを綴り再起を誓うkjの心も見えて、微笑ましい所もある。
この作品からDragon Ashは、メインストリームから遠ざかったとか、ダメになったという人も
多いのも事実だが、僕はこの作品からのDragon Ashこそ、本当の意味でのNo.1バンドなったと
信じている。
だから、色んな人にこのアルバムを聴いて欲しいと思う。
DA史上一番Kj色が強い作品
★★★★★
本人もインタビュー等で語ってるとおり、宇宙を目指し自分の好きな音を無理矢理DAに落とし込み生まれた本作。ジャンル云々関係なく素晴らしい。
当時の降谷建志の苦悩や悲しみ、それでも音楽は作れるんだと言う強くも儚い歓喜の様が垣間見れるリリックも必見。
音の為の言葉。
それだけでは片付けられない
ジャンルとか関係なく、「音楽」として素晴らしい
★★★★★
ジャンル特定はほとんど無意味というか、不可能です。
よくわからない楽曲ばかりで、完全にJ-POPから離脱したような感じ。
HIP-HOPのころの彼らにはない魅力満載です。
Dragon Ashが日本の音楽シーンに現れて、おかげでHIP-HOPが一般に認知されるようになったけど、その弊害も大きかったと思う。このアルバムでのDragon Ashは、完全にそれを乗り越えてる感じで、たのもしいです。
HIP-HOPでもラテンでもエレクトロニカでもないけど、音楽的に素晴らしいアルバムだと思います。
★★★★★
リリックからも、サウンドプロダクションからも、今までになく、知的な印象を受ける。
ハードエッジなギターを軸に、シーケンサーやブレイクビーツなど、テクノ的な手法を巧みに絡ませている。
多くのフォロワーを世に輩出したこのバンドだが、大きく広がった彼らとの差は、当分縮められないだろう。
試み
★★★★★
これ以前の音楽性はしっかりふまえたうえで、エレクトロニカ(特にDrum&BassやDub)方面の音との融和を図りながら生まれたようなこの楽曲群は、バンドの昔の評価も、そしてこのアルバムが受け入れられるかどうかも、さして気にしていないかのような印象をもたらした。でもあいかわらずかっこいい。
キャッチーで甘い音とDrum&Bassが好みであることを予め表明したうえでのお勧めは、
2. House Of Velocity
5. United Rhythm
11. Episode 4
12. Massy Evolution
15. Canvas
17. Harvest
なんとなく洋楽派に受け入れられやすい音ではないかと思う。