スウェーデンにおける学校と教育について
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最近、フィンランドの教育について書かれた本が数多く出版されているが、スウェーデンも教育に関しては優れている。というか北欧全体が教育大国だと言える。スウェーデンの保育園から就職まで幅広く書かれている。まず、保育園の保母さんが日本と比べて多い。しかも、子供たちはすきかって遊んでいて、それを保母さんはほとんどの時間見ているだけだ。子供だけでやらせた方が人間関係能力が身に付くからだという。スウェーデンの子供たちもだいたいが7歳で小学校にあがる。しかし、六歳から就学前教育を受けることが出来る。小学校に入る前の準備段階としていろいろな授業を行う。移民の多いスウェーデンは、スウェーデン語があまり出来ない子供にも彼らの母国語で教育を行っている。その費用は国の税金から出ている。また、小学校では授業についていけない児童もヘルプ先生がついていて補修を行ってくれるそうだ。高校ではディスカッションの授業が多々ある。日本でディスカッションの授業を行えば、まったくしゃべろうとしない生徒や他人の意見にただうなずくだけの生徒がほとんどだろう。しかし、スウェーデン人はどんな内容についてでも全員がディスカッションに参加する。脳のあらゆる部分がこの授業で鍛えられるという。
あるスウェーデンの公立高校の校長先生によるとOECDでランキングが落ちたことについて、さほど気にしていないという。あれは何を基準にしてランキングしているのか分からないし、ランキングは一時的なものであって、知能を未来に向けて育むことが大切だと語っている。
スウェーデンの教育で優れているところは、就学前教育とデモクラシー教育だ。デモクラシー教育とは、すべての人が横に並んでみんなで影響し合って進んでいくことである。
フィンランドの教育だけでなくスウェーデンの教育にも目を向けて欲しい。
そこにはフィンランドにはない優れた教育方法があるに違いない。北欧の教育に興味のある方にオススメである。