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中国侵略の証言者たち――「認罪」の記録を読む (岩波新書)

価格: ¥735
カテゴリ: 新書
ブランド: 岩波書店
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信用性がない ★☆☆☆☆
本書は、日本の敗戦後、中国で戦犯として逮捕され、中国で裁判を受けた1109名が、収容中に書かされた膨大な供述書を要約し、紹介したものである。現代の中国での裁判でさえ(いやいや現代の日本での警察や検察での容疑者の取り調べさえ)まともなものとはいえないのは日本人には周知の事実だが、この人民裁判は戦後間もなく行われたものであるから現代の取り調べなんか比べものにならないほどの人権無視の拷問(肉体的拷問のみならず精神的拷問も)がなされたと推察できる。供述書は合理的な時間内に聴取されたものではなく、中国側に長期間拘束され、死の恐怖に直面させられ、洗脳された結果、書かされたものである。
司法取引のようなものがなされたらしく判決は最大で禁固20年と比較的軽い。おそらく最後まで真実しか言おうとしなかった者は闇から闇に葬られたのだろう。中国に有利な活動をするとの条件で早めに釈放された人たちは、中国の思惑どおり中国に有利な活動を日本で行った。

南京虐殺にしろ何にしろ、今さら中国の言ってることが本当であると信じている日本人はいないだろうが(例えば、南京には人口10万人程度しかいなかったのに30万人殺したなどと言っている中国側のデマ)、まだまだ中国に洗脳された昔ながらの左翼が存在し、これらの人間たちが中国による尖閣諸島などの日本領土の侵略を後押ししている。本書のような一方的に中国側の立場に立ったある意味中国のPR誌ともいえる本が平気で出版されている状況は日本にとって驚異であり、将来、我々の子や孫が中国人に侵略される足がかりになるかもしれないと思うと戦慄を禁じ得ない。
忘れてはならない戦争犯罪の貴重な証言 ★★★★★
 敗戦後65年が経過し、アジア太平洋戦争が実際はどのようなものであったか、実際に経験した人達は少なくなっていく。本書は、日本の敗戦後、中国で戦犯として逮捕され、裁判を受けた1109名が、収容中に書き残した膨大な供述書を要約し、紹介したものである。

 戦犯の中には、中国の戦線で敗戦を迎えた将兵の他に、傀儡政権「満州国」の高級官僚達が含まれている。供述書は中国側の強制で書かれたものでなはなく、戦犯の自覚を促すための中国側の長期間の粘り強い教育の結果、自覚的に罪を自覚して(「認罪」と呼ばれる)書かれたものである。判決は極めて人道的で、最大で禁固20年と比較的軽く、ほとんどは刑期満了前に釈放され、帰国した。戦犯の多くは、連絡会を結成し、証言や出版活動を通じて、平和活動を行ってきた。

 日本の中国侵略で被害を受けた人々は2000万人と言われる。本書で、戦争犯罪の生々しい実態を読むのはつらいものがある。しかし、安易な中国脅威論や歴史的事実を無視した右傾化が見られる今日、本書のような「歴史の真実」を踏まえて、近隣諸国との平和共存の道を探るべきである。本書は、そのための貴重な出発点となる。