ポンタさんかっこいい
★★★★★
佐山のピアノはすばらしい。水野のベースもすばらしい。でも、このバンドの核は、他でもない、ポンタさんである。
このアルバムは名曲が多い。佐山作の曲も、水野作の曲も、聴いていて楽しくなるメロディーラインで溢れている。そんな10曲の中でも、ハイライトと呼ぶべき曲は、ただ一つ、ポンタさん作「Nabi's Napping」である。
はねるようなベースラインにハンドクラップ、そして何と言っても、バックに流れる波の音。なんて発想が若いのだろう。まるで子供が、波の音を入れたら面白そう、と言って入れたような無邪気さ。1951年生まれで、このアルバムが1994年だから、43才。常人にできることではない。この、子供のような感性こそが、ポンタさんが多くのミュージシャンに愛されるゆえんなのだろう。
この曲に感動した自分を、いつまでも無くさないようにしたい。
ジャズへの憧れを開いた作品
★★★★★
高校生のときに、テレビ東京の音楽番組で結成と曲紹介を聞いたのが出会いです。
コンクリート1994がかっこいいな、と思って買ったアルバム。よく3000円を気前良く出したもんだ。そのときに、録音の綺麗なアルバムだな、と思ったな。
音があふれる、という表現がぴったりのアルバム。ノリの良さとムードの良さが当時の私にはジャストミートでした。ジャズってかっこいいなーと思ったりして。
今も引っ張り出して聞きますが、あのときの気持ちに帰りますね。
個人的にはピアニストの佐山雅弘さんに惹かれます。
所詮はお仕事ドラム!
★☆☆☆☆
村上ポンタという男のドラム、はっきりいって、過大評価されすぎなのではないか?
私の耳には、どうもこの男のドラムは、真剣さがいまいち伝わってこない。何を叩いても、そこそこのセンスや、かっこいいフレーズでいつも逃げているような虚しさを感じる。特にこれはピアノトリオという形態なので、いつもよりよけいに虚しさが目立つ。そう、ハービーハンコックのピアノがお仕事ジャズピアノと同じように、この男のドラムも所詮なにを叩いてもお仕事ドラムなのである。
むしろ佐山や水野のプレイの方が、世界の超一流プレイではないにしろ、真剣さが伝わり好感がもてる。
それに同じピアノトリオなら、今佐山がやってる、M's(マサちゃんズ)の方が数段すごい。そうそこには本物のドラマー、大坂昌彦がいるからである。とにかくこの男のドラム、本当に凄い。このバンドこそ、真に聴かれるジャズなのだ。
よって、結論としてポンタボックスはイージーリスニングジャズであり、私としてはとてもじゃないが、お薦めはできない。
なぜ、PONTA BOXのライブではドラムが真ん中じゃないかわかりますか。
★★★★★
~いつもではないけど、ピアノトリオだったら普通はドラムが真ん中。
それは、アイコンタクトで音楽のタイムを調整しているからです。
ライブを見るとぶっ飛ぶほどのスピーディかつスリリングな演奏。変拍子やユニークな仕掛けを難なくこなす、技巧派のメンバーを従えた凄いバンド。
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さてさて、このアルバムはスタジオなんだけど、ライブのような熱さです。ドラマーはもちろん、生ぬるいジャズに飽きた人には絶対におすすめです。~
そのまま、伝説。
★★★★★
ドラムス村上ポンタ秀一率いるポンタ・ボックスのデビューアルバム。しかし、アルバム発売の運びになるずっと前からライブを楽しんで行っていた「いずれも百戦錬磨」のメンバーたち。第1期べーシスト水野正敏のナンバーが前半に収められジャンルを超えたポンタ・ボックスの当時のカラーが伺える。リーダー村上秀一のアイディア満載のオリジナルでジャズファンは平手打ちを食らい、その次のマイルスナンバーで抱き締められたような感覚になるのでは。ピアノ佐山雅弘によるエンディングの洒落た小品といい、随所に音楽に対する愛と遊び心が感じられる。これを聴かずしてピアノトリオは語れない!と言い切れる名盤。