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英語を学ぶ大学生と教える教師に―これでいいのか?英語教育と文学研究

価格: ¥2,310
カテゴリ: 単行本
ブランド: 研究社
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英語学習法再考 ★★★★★
現在の英語教育が実用英語偏重になり、そのしわ寄せとして、じっくり腰をすえて複雑な英文を読む時間が少なくなり、その結果、英語を正確に読もうとする心構えも習慣もなくなった。著者は、「古臭いかもしれないし、現在の学生は必ずしも歓迎しないだろうが、伝統的な英語教授法、つまり書かれた英語を表面的に、条件反射的に、ただ読むのではなく、辞書や参考書を参照するとともに、古い表現になるが、「眼光紙背に徹す」という主体的な読みを実践する、伝統的な読みを復活させることである」と主張する。
英語教育の失敗を再考 ★★★★★
日本において、英語教育で優先的に重要なのは、スピーキングでもリスニングでもない。
ライティング、それ以上にリーディングが重要である。

精読・逐語訳が英語教育の失敗であるという考えがあるが、それは違う。
英語教育の最大の失敗は、英語をファッションにしてしまう時代潮流に乗ってしまったことだ。
そして、読み・書きを蔑ろにしてしまったことに英語教育の最大の失敗がある。

学生・生徒たち、そして思慮不足の教師たちが話す・聞くを重要と勘違いし、読み書きを遠ざけてしまった。

現代の日本人よりも、明治維新後の日本人の方が英語のレベルは高かった。
「レベルが高い」という意味は決して「英会話が堪能」という意味ではなく、英語を通して情報をしっかりと理解できるという点である。

レベルの高い英語を身につけのに必要なことは、駅前に留学することでも、海外に語学留学することでもない。
多くの英文を正確に訳し、それを読む力を身につけることである。

いくら英会話が堪能でも、英字新聞一つ読めないようでは、英語を使った社会では何ら役に立たない。

現代においても、多くの情報は文字というメディアに頼らざるを得ない。

その文字情報=テキストとどのように向かい合い、膾炙していくのか、この本は示してくれている。

英語をファッションにし、英会話のみに重点を置いた現代英語教育へ一石を投じることにもなるだろう。
基本はしっかり読むこと! ★★★★★
ずっと言いたかったことを本書はズバリ言ってくれた!受験英語の弊害、実用英語の偏重などによって、大学生の英語力はますます落ちているように思う。しかし、「彼らこそ犠牲者であって、責めるべきは実は大学の英語教師なのだ」と著者は断言する。本書に紹介される大学教師による恐ろしい誤訳の数々を目にすると、「その通りだ!」と思わずにいられない。まず本書の主張に耳を傾けることで大学英語教育の改革が始まるのだ。
時代錯誤の凛々しさ ★☆☆☆☆
一読して、驚いた。著者の主張は、要するに昔ながらの文学作品の精読を、大学の英語教育に取り入れよ、ということである。

たしかに文学の研究者をめざす、ほんの一握りの大学生にはそれでよいだろう。しかし、大学で英語教育を受けているのは、圧倒的にそうでない学生ではないか。また、著者の主張するような教え方の失敗が、現在の惨状(日本人の惨憺たる英語力)を招いたことを、著者は忘れてしまったのか。

このような時代の流れに囚われない筆者の主張には、滅びの美学ともいうべき凛々しさはある。しかし、これだけ時代に背を向けた考え方は、やはり滅び行くものでしかあるまい。 志を壮とはするが、何ら問題解決につながらない本である。