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月とシャンパン (光文社文庫)

価格: ¥1
カテゴリ: 文庫
ブランド: 光文社
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大人の女性の切なさを描いた佳作。 ★★★★☆
20代中盤から40代の女性を主人公にした恋愛短編集。
まっすぐに恋をして、結婚などを夢見ていればよかった
若いころと違い、自分のプライドなどを守るためにずるく
したたかに振舞う女性たちがリアル。

「春に踊る」
元彼の誘いに乗って休日のドライブに出かけたヒロイン。
なりゆきで彼のアパートで一緒にご飯を作ることになり…

「鍵」
大学時代の憧れの親友が、出産した。子連れのたくましい
母親になった友達と久々に会うことになった午後のひととき。

「がまんくらべ」
私に気があっていつだって優しいアイツ。結婚したって、愚痴を
聞いてくれる便利な男だと思ってた。だけど…

「せつなさ探検隊」
女3人組がカフェで語り合う。なぜか、元カレに連絡をして会って、
というのがブームみたいになるけれど・・・

「月とシャンパン」
美人のキャリアウーマン。会社の後輩の憧れの的。そんな
彼女だけど、恋愛に関しては結構不器用だった。

「スパーク☆」
結婚も出産も早かったため、50歳になる前に子供も育て終え、
若いころできなかったことを取り戻そうとする人妻の恋!?
自分が幸せになりたい女性たちの短編集 ★★☆☆☆
「もしもあの時あなたと・・・・・」と考えてしまい、そしてなんとか元に
戻そうとする女性のお話が中心の短編集ですが、読んでいて、切ないという
気持ちになるよりも、ちょっと痛々しい気持ちになりました。
何故なら、「もしも」と考えてしまうのは、今現在の自分が幸せではないと、
痛いほど感じているから。そして、あの時選ばなかった未来を、今からでも
選べは、自分は幸せになれるはずだと考えるから。
 
結論を言うと、昔には決して戻れないし、自分本位にやり直そうと思っても
それは無理な話なのです。
そして、そのことに気づかされた時の心の動きを読んでいると、どうしても
「あなたと一緒に幸せになる」というよりも、「幸せになりたい私」という強い
気持ちを感じます。
ちょっとやるせなさの残る本でした。