第一集より難しいです
★★★★★
第二集の楽譜としては、ヘンレ2007年版と並び、これがベストだと思います。
新しい研究成果を盛り込んでおり、校訂報告も非常に詳しく書かれています。
全音の市田版 は第二集が刊行されていません。
同じ「原典版」でも、全音のクロール版 は、19世紀の「旧バッハ全集」に基づく古い楽譜で、最新の研究を踏まえていません。
ヘンレ2007年版 は最も新しい校訂で、ピアニストのアンドラーシュ・シフによる運指ですが、解説、校訂報告がほとんどありません。
全体に第一集より難しめです。
第一集の前奏曲はいかにも練習曲的な曲も多く、比較的取っ付きやすい(にもかかわらず芸術性も高い)のですが、第二集は3声などのカッチリした曲が多いです。
フーガは全て3声、4声で、第一集のような2声、5声フーガはありません。
第一集がバラエティに富んでいて、有名な曲も多いのに比べると、やや地味な印象ですが、じっくり聴いてみるとなかなか傑作も多いです。