がぜん、隕石に興味がわく最高の1冊
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断然おもしろい1冊。世界はもちろん、国内にもいわゆる「隕石マニア」という人たちが結構いるとおもうのだが、なぜこのような本が今までなかったのか、不思議なくらい。
内容は極めてまっとうな科学本。隕石を収集する「隕石ハンター」の話しから、巨大隕石の採集、鉱物学的な隕石の組成と成り立ち、鑑別法、隕石の由来、太古の生物大絶滅が巨大隕石の墜落によるものとする科学的論証、などなど、岩石学、鉱物学、天文学など豊富な内容がまとめられている。好きな人にはたまらない1冊だろう。口絵カラーもすばらしい。宇宙、隕石、鉱物に興味のある若い方にはぜひ読んでもらいたい。
隕石には興味あるけど、実際にはとても手の届かないモノだヨ・・・、とおもっている人、そうでもないですよ。ちいさなモノなら1000円くらいでネット販売で買えますよ。
今年読んだ本のなかでベスト3に入る!
隕石のことが気になったら
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本屋に行き、書名が面白いので手に取ってみた。分厚いし、地学や天文学の用語もぞろぞろ。ちょっと手ごわいかなと思ったけど、買って読み出したら、結構夢中になった。隕石とはどんなものか、分かりやすい入門にはじまり、隕石が教えてくれる宇宙のこと、彗星衝突の話まで興味は尽きないが、やっぱり一番面白いのは人間の話。隕石に魅せられた人たちだ。隕石学がなかった頃に、学問的興味から、全財産も生涯もかけ、家族ぐるみで博物館までつくった人や、隕石落下の情報が入れば南米、アフリカ、オーストラリア、世界のどこへでも飛んでいって収集した男や……どうやって集めるか? そこにはビジネスがからんだり、紛争もあれば山師もちょっぴり顔を出すところが面白い。
全体にはマジメな、一般向けではあるが科学書だから硬いと言えば硬い。でも、まあ、科学書にしては読みやすい訳だと思う。専門用語の解説がきちんと付いているのも親切だ。