定番・桜の撮影ガイド。
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春が近づくと、カメラ好きはソワソワと浮き足立ってくる。どこへ行って桜を撮ろうか、気もそぞろになる。そんな我々の習性を見透かすように出版されたのが中橋富士夫氏責任編集のこのムックである。
まず何といっても写真が非常に美しい。数多くのプロ・アマがありとあらゆる工夫が凝らし、多大の労力と時間をかけてものした写真である。また、範囲を関東・中京・近畿から日帰り・1泊圏内に限定してくれているのは、他地方の方には申し訳ないが、非常に有難い。韮崎市のわに塚の桜を知ったのもこの本ではなかっただろうか?
しかも、このシリーズの有難いところは撮影ポイントを秘匿せず、簡単ではあるが、地図つきでアクセス情報まで載せてくれていることである。
以前、「大家」竹内敏信氏の桜の写真集を買ってみたが、私の主観からすれば、どうみてもこちらの方がレベルが高いような気がする。
このシリーズの良くないところはすぐに手に入りにくくなることである。中橋氏には、今後もわれわれアマチュアカメラマンのために、優れた撮影ガイドの出版を続けていただきたい。
今年は是非、比較的近い「権現堂の桜」に挑戦してみたい。