本書を小学校高学年の副読本にして全小学生に配布せよ
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樺太の近代史が、領土問題はもちろん産業や特産品、生活のあれこれに至るまで、やさしくわかりやすく解説されている。
南樺太・千島はサンフランシスコ講和条約で放棄したが、所属未確定なのにソ連が勝手に占拠している、ということは知っていたが、ロマノフ朝が入植するよりずっと前から日本人が住んでいたとは知らなかった。もちろん土着民はアイヌだが和人も古くから住んでいたらしい。鎌倉時代に日蓮の弟子が布教したとは驚きだ。樺太全島がもともと日本領といってもおかしくない。少なくとも南樺太と占守島までの全千島の返還をロシアに要求すべきだ。それを最初から北方4島に限定するから、面積等分とか2島返還とか値切られるのだ。著者も嘆いているが、そもそも樺太をサハリンと呼ぶのがおかしい。
ただ、樺太および周辺の島の地図を付けてくれるとよかった。地名が出てきても位置が把握できない。
全部の漢字に振り仮名が付いているので小学生でも読めます。
もっと北方領土
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北半分はロシアで南半分はどこの国でもない樺太。数奇な運命をたどる地の歴史を写真を交えて優しく学ぼう。宗谷海峡を挟んだあの地はなぜそんなに遠いのか?北緯50度のライン、江戸の時代からつづく折衝、ロシアは王朝時代から、そしてポーツマスポーツマス(猫ひろし)条約、日露戦争の前後で何が変わったのか。マンションで隣に住む人間の素性も知らない私達では考え及ばない世界だが、確実に国益に負担がかかり無視できない問題です。
とても勉強になりました。
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「絵でいる樺太史」の出版に関わらせていただきました。知らなかった歴史、史実お多く書かれてあり、とても勉強になりました。本文と絵のイメージが、合います。参考資料が極めて少ない中で、挿絵を描かれたイラストレーターさんと、絵の好きな元大学生さんが苦労された事と思います。高橋是清氏の次作も期待します!