官能小説並の性描写です。

すごいいろんな性癖の方が登場します。
アキラの小指の場面は、
読むのが辛いほど痛々しいです。

こんな商売を本当に信じて、
引っかかる男性が世間では多いんでしょうね。

ただの猥褻な作品として読めばそれまでです。ただ、女性の読者もこの作品を受け入れた方は多いのではないかと想像します。主人公のリョウがお客としての彼女達に接することで、心の葛藤や社会の歪みを時には激しく滑らかに表現してくれます。その経緯にエロスを感じさせず、淡いカラーと陽だまりで包み込んでくれるかのようです。石田さんは、登場人物達もさることながら、読者の感じる所を見つけるのが上手ですね。現代描写の最高峰の作家ではないかと。

コールボーイが主人公なだけあり、男性の場合と同じように、女性の数だけ‘欲望’の性描写がある。だが、全体にとても清潔感があり、性の生々しさをあまり感じさせない。リョウの視点が相手の女性そのものに向いているのではなく、その向こう側にある性の不思議、欲望の不思議というものの広がりと深さに向けられているからだろう。

日本の中にはこんな人生を歩んでいる人もいるんでしょうね。

お客として会いたい。どうして作者はこんなにも女性心理が分かるんだろうか？（ーー；）

描写も美しくおもしろい◎石田さんの作品はどれも☆５つですね。

娼婦ではなく、娼年。二十歳のリョウ。色々な女性とセックスをしてお金をもらう。
女性たちは、色々な状況があり、リョウを買い、そして癒されていくのだ。
　微妙な話題だけに、言葉にはしづらいけれど、体の正直さに目をつむると心も翳ってくるように思う。
　甘く、苦く、せつなく、癒されるストーリーです。

女性をこんな風に見てくれる人ははたしてどれくらい居るんだろう。私は男性をこんな風に深く知りたいと思えるんだろうか。そんな風に思いました。
優しくて、柔らかくて、ほんのり苦い一冊です。

初めて読んだ石田作品がこれだった事で間違った概念を持ってしまって、ＩＷＧＰに辿り着くまで遠回りをしたと悔やんでいる。
恋愛小説が嫌いなわけではないけれど、やはり、石田作品には、やはりエンタティメント性を求めたい。

うーん、こういうのもアリなのかなァ。女性がそれぞれインパクトあります。お金で買うといっても、なんだかキレイに思えるのが不思議。

恋愛にも大学生活にも退屈し、うつろな毎日を過ごしていたリョウ、二十歳。だが、バイト先のバーにあらわれた、会員制ボーイズクラブのオーナー・御堂静香から誘われ、とまどいながらも「娼夫」の仕事をはじめる。やがてリョウは、さまざまな女性のなかにひそむ、欲望の不思議に魅せられていく…。いくつものベッドで過ごした、ひと夏の光と影を鮮烈に描きだす、長編恋愛小説。

娼夫には抵抗ないものの、女性が都合よく書かれている感じがして癪に障った。

娼夫の話だけど、人を愛するってどういうことかを教えてくれる。これを読めばモテる男になれるかも・・・・・・かも・・

題名は大事ですね（笑）

この小説で初めて石田さんと出会いました。なんだかそう簡単には手を出せない感じのタイトルですが、そんなタイトルとは裏腹に、主人公の不思議な人を魅了する存在感や、決していやらしくはない性描写がとても素敵です。
個人的には、主人公リョウの先輩娼夫に当たるアズマが好きです。彼もなかなか仕事の割には幼い感じのかわいい「娼年」です。

「エロくない！」「きれいに描かれてる！」なんていう声をよく聞くけれど、やはりエロさはあります。でもここまでリアルに、そして鮮明に描けるのはすごい。文章で性を書くって結構むずかしいことだと思うから。。。この本を読めば、自分の性癖も恐くないｗというより、だれもが性欲というものを持っているのであってそれを批判したり、白い目で見るのは間違っていると思った。自分の夢や希望がうつろだった青年が、性を通して成長する。主人公の青年と一緒に読者の私も一回り大きくなった気がしました。

様々な女性との交流の中で少しずつ＜何か＞を見つけていくリョウの姿に好感が持てました。かなり過激的なシーンが多数あったのですが、石田衣良さん独特の透明感ある文章がみずみずしく、綺麗な気持ちで読めました。やはり石田衣良さんの世界は良いなぁと思いました。本当に素敵小説です。◆◇ＳＴＯＲＹ◇◆恋愛にも大学生活にも退屈し、うつろな毎日を過ごしていたリョウ、二十歳。だが、バイト先のバーに現れた、会員制ボーイズクラブのオーナー・御堂静香から誘われ、戸惑いながらも「娼夫」の仕事を始める。【しっとり感動】

石田衣良っぽくない話なのに、石田衣良っぽいなと思った。

う～ん・・・・
解説のようにはあんまり
感じられなかったけど
きっとリョウくんは
ステキな人なんやろなぁ～

【第１２６回直木賞候補】冷めた感じの二十歳の男の子・リョウが始めたコール・ボーイの仕事。いろんな女性に出会い、いろんな経験をし、見つけたものとは―。タイトルからも想像できる通り、かなり性的な描写もありますが、何というか…キレイなんです。言葉自体は直接的な表現を使ってるんだけど、イヤじゃない。生々しくはない。そんな感じです。ただのエロ小説ではないです。それにしても、いろんな嗜好を持った人がいるんだな、世の中。登場人物のキャラも、悪くないです。

娼年…それは娼婦の少年バージョン…（わかりずらいっすか？）ドキドキして最後まで一気に読みました。主人公の優しい気持ちが、どこかほっこりさせます。

読んでて、めちゃめちゃドキドキしました。読み始めたら、一気に最後まで読んじゃうくらいに面白いです。ぜひぜひ読んで見て下さい。

　少年のひと夏の物語。
　いろんな女性たちの身体を交わしていくことで、少年はなにを見つけるのか。

「娼夫」としてすごした２０歳の夏。さまざまな女性たちとの出会いが主人公を少しずつ変化させていく。出会いから別れ、成長、決意とわずかな時間の濃密さは何事にも換えがたいのかもしれません。

これはかなりオススメです。満ち足りない生活を送っていた主人公の娼夫になるにつれての考え方や行動の変化がとても興味深くて一気に読むことができました。

さまざまな性欲の形とコールボーイになった主人公の淡い恋。興味本位で読んじゃいけません。だってあなたの中にもそれは潜んでいるかもしれないから。

石田さんの作品にはあまりべたっとした性は書いてありません、どちらかといえば。人の欲望を一つ一つ開いていくと人が判るのでは・・と思える作品。

　些細なきっかけから、会員制ボーイズクラブで働くことになった主人公の物語。性に対する価値観は千差万別であり、自由なものであるというのは分かるのだが、自分にはこの世界観をリアルに感じることが出来なかった。残念。しかし、著者の特徴である透明感のある語り口は健在であり、決して質の低い作品では無いと思う。

友達が連れてきたのは、笑いじわがキレイな女性。「あなた、うちのクラブで働いてみる気ある？」。自分の母親ほど年が離れていると思われる彼女の誘いに、ぼくは乗った。もしかしたらそれで、居心地よく退屈な二十歳の檻破れるかもしれなかった。　初めて読んだ石田さんの本です。他の石田本に比べて性描写が押し出された本かと。でも、よく言われるように、これは（と言うよりこの人の描くものは）あまりグロさはないので、読みやすさはあります。結構おもしろいです。

池袋ウエストゲートパークでも有名な石田衣良さんの作品。２０歳の青年は娼年となって女性に抱かれる・・・

その名の通りの話。
性描写ももちろんあります。
でもイヤラシイというよりは、とても綺麗に書かれている感じ。
何度も読んでしまったモノのひとつ。
切ない様で真剣で曖昧で。

恋愛にも大学生活にも退屈し、うつろな毎日を過ごしていたリョウ、二十歳。だが、バイト先のバーにあらわれた、会員制ボーイズクラブのオーナー・御堂静香から誘われ、とまどいながらも「娼夫」の仕事をはじめる。やがてリョウは、さまざまな女性のなかにひそむ、欲望の不思議に魅せられていく…。いくつものベッドで過ごした、ひと夏の光と影を鮮烈に描きだす、長編恋愛小説。

エロチック小説。娼婦ではなく娼年。つまりからだを売っている男の人の話。男が男に売るんだと思ったら女の人が買っていました。セックスをする代金ではなく自分の性癖を受け入れてもらえる代金という所がただのエロで終わらないかんじ。目線がどこかズレている気がします。

『池袋ウエストゲートパーク』シリーズとは異なったタイプの小説です。「娼夫」という仕事をする大学生の日常を描いた作品です。特別大きな問題提起もされていないけど、心に残る作品です。

ドラマの池袋ウエストゲートパークを見ていました。でも本として読むのは私の初石田衣良作品です。単調でコレといって盛り上がりはないです。こんなタイトルがびっくりですが、中身もさらにびっくりでした（笑）

題名を見て思わず手に取ってしまった。手に取ったついでに全部立ち読みしてしまった。特に女に興味が無く、人生に対してもどこか醒めた主人公が、ふとしたことから娼婦ならぬ、娼年になる。この設定は面白い。だが、正直読んでいる途中で買って帰りたくなるような本ではなかった。次第に女性というものに惹かれていく様はわかるが、それだけである。多くの女性描写から、いかに女の願望、欲求が不可解かつ多様であるかは伝わるが、それが唯、主人公の女性への興味のきっかけでしかないのなら、余りに単純な筋と言わざるを得ない。最後に、ちょっとした仕掛けがあるが、それもありがちなもので、深みを与えているとは思えない。しかし、最後まで読ませ得たのはその文体のおかげである。主人公の澄んだ、といっても爽やかではなくどこかほの暗い視点で、数々の女性が変な偏見なく描かれている。また、全編に存在する静かさが、真夏という設定との間にギャップを生み、視点の持つ透明感をより鮮やかにしている。まあ、何だかんだ言っても直木賞作家だからね。

幼い頃に母を亡くし、そこそこモテるのに「女は退屈でつまらない」と言う二十歳のリョウが、「娼夫」として働くうちに、様々な女性の欲望と愛を受け入れ、女性を愛することを知る。
愛をお金で買うのが「娼年」を買う女性。でも、私はそのことにはまったく嫌悪感を抱きませんでした。仕事ではあるものの、リョウは確かにその時、その女性たちを愛しているから。いやらしくないけれど、生々しい性の描写は、リョウの愛情のぬくもりと「ごまかしきかないな」という点で秀逸です。

あらすじ：ぼくを、買ってください。リョウ、大学生、男娼。二十歳の夏の、光と影を描く物語。文庫化されました。（購入予定）

この『娼年』は、私が石田衣良にハマるきっかけになった最初に読んだ作品です。タイトルに惹かれて何気なしに読み始めたのですが、予想以上でした。内容は、二十歳の主人公リョウの女性に対するやさしさが、やわらかく伝わってきます！石田衣良作品の中ではマイナーですが、ぜひ一度機会があれば読んでみてくださいな。

主人公の彼は、何もかもを丁寧にできる男のコなのではないかな。プラトンはいくらなんでも普通の男性っぽくないけど、彼の周りにあふれる人々との関わりで、むしろどんどん清潔になっていく。夜のムードが全体に素晴らしい。再開を期待！

男性から見る女性て、こんなんなんですかね。言葉の選び方がいやらしくなくていいですね。

題名に惹かれて買いました。
石田衣良さんも好きなので本屋で即買い。
感想は…主人公のリョウくんの変化が好きです。身体を売る事は本当に悪い事なのかと思ってしまった。

題名のとおり男の人が娼婦ならぬ娼年をやるというストーリー、主人公の出会う女性たちを通してさまざまな性のカタチを書いています。同僚の（名前忘れた）男のこは痛みが快感、快感が痛み。痛みこそ快楽ヘルレイザーみたいね。

好きじゃない。
石田氏の本を読んだことがない方は一番最初にこの本を読んでほしくない。
私はきっと石田氏の事をアイドルのような存在としてとらえているので「こんなのいしださんぢゃないっ！ぷんっ。」みたいな子供的な感覚なんだと思う。
ごめんなさい。
解説のカオルコがせめてもの救いだった。
決して決してつまらなくはないんですよ。

このような作品に出会うと、私はものすごく嬉しいような、うちのめされたような気持ちになります。「名作」と言うよりは、「読まずにいられない本」です。石田氏の文体は、「坂の上の雲」の頃の司馬遼太郎氏並に素晴らしい、と思います。

このような作品に出会うと、私はものすごく嬉しいような、うちのめされたような気持ちになります。「名作」と言うよりは、「読まずにいられない本」です。石田氏の文体は、「坂の上の雲」の頃の司馬遼太郎氏並に素晴らしい、と思います。

ハタチの大学生リョウの娼夫として過ごした夏の物語。正直、若い人にはわからないだろうなと思う。これだけ大半を占めながら性描写がいやらしくない！本当にリョウ君がいたら買いますよ、私は（笑）。

イメージしていたものとは、違いましたが良い意味で裏切られたという感じです。この小説は軽く読もうと思えば、その通りにしか読めませんが、深く探ろうとすると色んな気付きに巡り合えます。タイトル通り、主人公ははからずも、出張ホストになります。それだけならよくあるホストものと変わりませんが、そうじゃない。どんなにひねて大人びた少年でも、何か抱えている。彼は、たくさんの年上の女性との関わりの中で、様々な発見をする。さながら、冒険談です。彼の発見は、形にならない私自身の欲望を形にしてくれる。普通ってなんだろう？正しいことってなんだろう？…様々な思いが交錯するわけです。変ないやらしさはなく、ひたすら真面目。そして、この手の話には「堕落」や「破滅」がつきものですが、そういったものは一切ない。ただ、人間の欲望に対する真摯な姿が表現され、なんとなく温かくやさしい気持ちになれます。それぞれ何を感じるかは、違うと思います。持っているものも、表に着ているものも人それぞれだから。石田さんのうまさを再確認した１冊。

体を売り物にするってどういう気分になるだろう。たとえ誇りを持ってやっていても空しさが残らないわけが無い、と思うのですが。

娼夫になる少年の話。