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痴呆を生きるということ (岩波新書)

価格: ¥798
カテゴリ: 新書
ブランド: 岩波書店
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「痴呆を生きる」現場、すなわち「虚構の世界」を創出しよう。 ★★★★★
この書は すごい。

痴呆という 世界を 徹底的に その当事者の世界にはいりこみ 想像しつづける。
この 忍耐力。
そして その誠実さ。

文句なく最高の痴呆入門書である。
同時に 小沢勲という 医師の 生き方の入門書でもある。
かような本が しっかり 読まれている。
ありがたい。
読み、そして 学ぶ。
そして、なによりも 私たちの 医療や介護の現場で 具体化させないといけない。
著者は、『認知症ははなにか』(岩波新書)で 、このような現場での労働が「虚構の世界」であると言い切っている。
しかし、この「虚構の世界」を 具体化させる作業は端緒についたばかりである。

「痴呆」(もしくは認知症)の世界への 最初の 入門書として最高の書。
なお、小沢勲氏は 2008年に死去された。
偉大な 医師であった。
文句なく名著 ★★★★★
すばらしい本だと思った。
発行から二年で既に13刷されているのは伊達じゃない。

痴呆という病気を生きる人の心を読み解き、痴呆を抱える人と共に生きるための指針が見えてくる。

「ぼけても心は生きている」
「ぼけても安心して暮せる社会を」
これが、著者の言いたいことのほとんどすべてなのだそうだが、
この二つの言葉の重さは、
痴呆を抱える人と共に暮した経験を持つ人でないとなかなかわからないのではないだろうかと思う。

しかし本書を読めば、きっとその経験不足を補うことができるだろう。

前半での小説を題材にした痴呆の実例の解説には、崇高さすら漂っている。
その崇高さは、ぼけても心は生きているということの証明であると同時に、命の尊さの源泉なのだと思う。

この本だけでした ★★★★★
遠く一人暮らしだった義母が痴呆になり、一年前から我が家で介護しています。
それまで認知症の人と接触した経験がなく、何もかもがわからないまま介護が始まり、
図書館に通って「認知症」「痴呆」「介護」と名のつく本を手当たり次第借りて読みました。

たくさんの本の中で、唯一、この本だけが役立ちました。



認知症本人や共に暮す人の思い ★★★★★
家族がアルツハイマー型認知症になりました。同居でないため、本人や共に暮すパートナーの思いを想像するのが難しい面もあり、何か理解の助けになる本はないかと探していました。この本はその目的にまさにぴったりの本で、認知症の解説本でありながら、認知症の方の気持ちや共に暮す方の気持ちをくみ取れる内容になっています。身近に認知症の方がいる人に特にお勧めの本だと思います。
一行一節一章が心の琴線に触れる ★★★★★
著者は自分がガンで余命が無いことを知ってこの本を書き上げた。どのページからでも読み始めると良い。涙なくして読めないだろう。痴呆で罹病者も看護者も絶望へと突き落とされていく過程を読み上げていくには勇気がいる。NHKのドキュメンタリーで拝見したことがある。家族を批判してはいけないと言う。家族には長い歴史と培われた文化があるという。だから家族をなじってはいけないと言う。
書名を見ると、なんとなく「安全運転の手引き」のようなしょうもない「道徳本」のようにみえるけれど、前書きから目を離せなくなる。何処を開いてもどんどん引き付けられていく。本全体が韻文=詩のように、一行一節一章が心の琴線に触れない物はない。読める時期がきたら手にとって見て欲しい。
作業療法士「はんわらい」の本棚 ★★★☆☆
痴呆を病む人たちは、どのような世界を生きているのだろうか。彼らは何を見、何を思い、どう感じ、どのような不自由を生きているのだろうか。痴呆老人の治療・ケアに二〇年以上携わってきた著者が、従来ほとんど論じられてこなかった痴呆老人の精神病理に光をあて、その心的世界に分け入り、彼らの心に添った治療・ケアの道を探る。(出版社より)
ごまの図書館 ★★★★★
いわゆる医療や介護のマニュアル本は、やたらと専門的だったり、指導的だったりする本が多いですが、これは、お医者さんが書いた本ですが、気認知症の人がどういう世界におかれているのかをとらえながら書かれている本です。認知症を支援していく上では、その方達がどのような状況におかれているのかを知ることが大切だと言われていますが、これは、その第一歩としておすすめの本。
あやこの本をベストセラーに書店 ★★★★☆
小沢氏は精神科医の先輩。若いころからひそかに師匠と仰いでいた方です。老人痴呆の方の治療では第一人者です。著書はそのすばらしい診療のほんの一部しか伝えていませんが、しかし他の痴呆の本とは一線を画しています。
みんな嫌い・医療と福祉の書店 ★★★★☆
【小澤勲】1938年神奈川県生まれ。京大医卒。京都府立洛南病院、老健施設桃源の里施設長を経て、種智院大学教授。肺癌により死の迫っていることの告知を受けているという。◆多く出版されている一般向け痴呆解説の書とは一線を画する。サリバンの分裂病理解に倣い「生き方としての痴呆」という観点から痴呆を理解しようとした書。痴呆の周辺症状である妄想、抑うつ、徘徊などの症状、なかでも物取られ妄想について、「症状」として説明するのではなく、いわば人間学的な理解を行っている。こう書くと難しく受け止められるかもしれないが、専門家向けの自著「痴呆老人からみた世界」を底本として、一般向けに分かりやすく書かれたものである。痴呆を生きる高齢者に対する視線が、治療者というより同じ人間との目線からのそれであり、深みのある分析。一般の方、家族のみならず、医療福祉系学生、専門職、あるいはご本人が読んでも得る物が多いのではないか。◆私には、精神病理学の定性的分析を補足する定量的統計分析があれば画竜点睛になると感じた。
ほわほわほんや ★★★★★
生活はしっかりしているのに、「泥棒が入った!」などの被害妄想が出る痴呆症・・・理解する手がかりがわかりやすく書かれています。
みちくさ書店 ★★★☆☆
本の内容   痴呆を病む人たちは、どのような世界を生きているのだろうか。彼らは何を見、何を思い、どう感じ、どのような不自由を生きているのだろうか。痴呆老人の治療・ケアに二〇年以上携わってきた著者が、従来ほとんど論じられてこなかった痴呆老人の精神病理に光をあて、その心的世界に分け入り、彼らの心に添った治療・ケアの道を探る。
抹茶々本舗 ★★★★★
痴呆の方に共感できる本です。
So Many Smiles ★★★★★
職業柄、ベストセラーとなっているこの本はぜひ読まなくては!と思って読みました。新書にしては、かなり判りやすく、でも深々と痴呆の世界が描かれています。痴呆をもつ家族の方、それから老人福祉に携わる方、必読。
抹茶々本舗 ★★★☆☆
痴呆を生きている方々の生活が少し、判ったような気がしました。
ふらっと ★★★★★
目次は/第一章 痴呆を病む、痴呆を生きる/第二章 痴呆を生きる姿/第三章 痴呆を生きるこころのありか/第四章 痴呆を生きる不自由/第五章 痴呆のケア/終章 生命の海 となっています痴呆(認知症)について、認知症になられた方を介護する方の目線からもかかれています。小説のようにも、専門書のようにも読むことができました。