しっかりした本でありながら、結構あっさりと読める本です。一橋大学の講演会があるため、事前に読んだのでしたが、とくに目新しいこともなく、大学の先生の教科書という感じで、データはあるものの、また少し古本であったため、いまひとつの感じがありました。この手の本は最新の者の方がよいです。日経文庫シリーズの方がよいでしょう。

日本を代表する労働経済学の大家が執筆した、一般のビジネスパーソンのための労働経済学入門。いわゆる日本的労働慣行に関する特徴を、現実の関連する各種データを用いながら歴史的に、実証的にわかりやすく解説しています。

本書を読まれて理論的な側面にさらに興味を持った方は「労働経済学入門」（日経文庫、大竹著、１９９８）をどうぞ。

特に人事・労務分野に関心をもつ学生、若い社会人に本書をお薦めします。