ハープの音の華麗な響きに満ち溢れた傑作
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6年ぶりに新装なったデッカ・ベスト100シリーズから満を持しての、日本を代表するハープ奏者による、ハープの響きの華麗さ・豊かさを心ゆくまで堪能できる傑作の再登場です。タイトルからライヴを連想するかもしれませんが、94年スイスでのスタジオ録音で、音質は文句なく素晴らしい。「月の光」のように元来はピアノの曲もありますが、純粋にハープのために書かれた曲を中心に構成され、ハープの音色で心休まるひとときを過ごしたい人には絶対にお薦めの1枚です。18世紀〜20世紀の3世紀にわたる作曲家の曲を選んだ多彩な構成で、古典の作品が典雅であることはもちろん、20世紀の作曲家の作品も聞きにくさは微塵もなく、思わぬ作曲家や佳曲を発見できることも本作の魅力の一部になっています。入手しやすくなっているこの機会に、是非多くの人にハープならではの奥深い音世界に酔いしれてほしいですね。