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竜のはなし

価格: ¥1,680
カテゴリ: 大型本
ブランド: 戸田デザイン研究室
Amazon.co.jpで確認
「まことの道」の険しさと壮絶さこそ、本物の優しさ ★★★★★
 今まで「あらゆるいきもの」を苦しめてきた「一匹の竜」は「よいこころを起こして、これからはもう悪いことをしない」と誓い、生きながら猟師に皮をはがれ、赤い生肉を小さな虫たちに食べさせて……。
 言葉を失うしかない、壮絶なお話です。「まことの道」の厳しさ、「死んで……天上でうまれ」るには、これほどの苦難が必要なのか、と深く深く考えさせられます。子どもはもちろん、すべての大人の心を強くせつなく打つ賢治のお話。やさしさとは、もちろん親切ではなく、単なる自己犠牲でもなく、とてつもない苦しみと捨て身の果てに、やっとえられるものだということが、大変短いお話の中に、豊かに詰め込まれています。人として「まことの道」に生きることを、真摯に説いてくれる不朽の名作。
今忘れている捨身の心を伝える宮沢賢治原作の絵本 ★★★★★
宮沢賢治原作の絵本

まず、この本は出版社が戸田デザイン研究所と、とても珍しいところが出しており
この出版社から、走れメロス太宰治原作の絵本とかが出版されています。

本の構成は、見開き2ページを使い、宮沢の文書が1パラグラフ大体、2から5行ぐらいの文章に対して
力強い戸田の油絵が添えられている形式の絵本です。
ページ数が振っていないので大体ですが、20ページぐらいの薄い大型本です。

 内容は、力をもっている竜が、捨身の心を起こし、どのようになったのかという宮沢の短編に対して
表紙の絵にも見られるような、素朴なそして力強い油絵の大きな絵が絵本としての構成を成り立たせています。
宮沢賢治はかなり過去の人ですが、日本の古典にみられるような、難しい表現はなく現在でも問題なく子供でも
読み解ける文書になっています。

 何がすばらしいかというと、子供でも感じることができる、強い「やさしい力」ではないかと
思います。宮沢の詩のような文書、そしてこの絵がとてもマッチしていて良い作品になっています。
捨身の心という難しい内容なので、言葉を獲得しはじめた幼児向けではないものの、是非手にとってみてほしい絵本です。
今の日本に欠けている大切なものを教えてくれる類書ない絵本 ★★★★★
 むかし、あるところに住んでいた一匹の竜は、力が強く、恐ろしく、激しい毒を持っていました。竜を見たあらゆる生き物は、見ただけで気を失ってしまったり、毒気にあって死んでしまうほどでした。あるとき、その竜が、良い心を起こして、もう悪いことはしないと誓いました。

 その後の竜の生き様(死に様)は、体中の皮膚がひりひりするほど心身に堪えます。わずか22ページ、言葉数も少ない絵本ですが、皮膚感覚として、また、視覚的に非常に衝撃的な印象を残します。宮澤賢治のファンの一人として、「賢治さんが伝えたかったことの核ではないだろうか」と直感的に思いました。

 戸田幸四郎さんの絵に渾身のパワーを感じます。戸田さんは「あとがき」で「生きものを愛し自然を愛し、まことの道のために、生きつらぬいた賢治の思想の大事な一面を端的に浮き彫りにしている作品ではないでしょうか。」と述べています。
 宮澤賢治の世界は、一面的なアプローチでは理解が届かないほど深遠な世界です。戸田さんは「賢治の思想の大事な一面」そして「現代社会にこそとりもどさなければならない賢治の精神」として、『竜のはなし』を描いています。
 一冊の絵本を描くために、どれだけのエネルギーと資料を駆使されたことであろうか…戸田さんの目に見えない努力に思いを馳せました。宮澤賢治作品集の中では『手紙一』という題名だった作品を『竜のはなし』と改題して絵本化した戸田幸四郎さんのただならぬ気迫を感じる絵本です。

 「わが愛する幼な子たちを、情熱的に育もうとしている若きお母さんたちに心をこめて申し上げたい。」と呼びかけて、児童文学者の花岡大学さんが語る『絵本の解説「賢治童話」の「やさしい心」』に心を打たれました。
 花岡さんは、賢治が文学化しようとして書き続けた精神を「あるべき精神」や「捨身の心」、「やさしい心」として分かりやすい言葉に置き換えています。そして、『竜のはなし』をすべてのものを文学的に受け取るナイーブな、やわらかさを持った幼児期にこそ読むべき絵本として推奨しています。
 「このあまりに類書ない宮澤賢治の絵本をとりあげ、その作品のなかにみなぎる「やさしい心」のなんたるかを、幼児たちと、いっしょにめんめんと話し合いながらまちがいなく、つかみとっていただきたい」と力説する花岡大学さんの言葉が私の心の奥底まで響きました。

 この絵本には、まず大人である私たちが自分の人生(生き様)をかけて、また精神作業をかけて向き合うべきでしょう。その人の生き様は、死に様に通じるとも言われています。「このおはなしはおとぎばなしではありません。」という賢治さんの声が聞こえてきそうです。
 ナイーブな心を持った子ども達の方が、この絵本の良き理解者であるかもしれません。子ども達と話し合いながら、子ども達から教えれられることも多いのではないでしょうか。大人である私たちも真っ白な心で向き合うべき絵本だと感じます。今の日本に欠けている大切なものを教えてくれる類書ない絵本としてお勧めの一冊です。
普遍的な愛の精神 ★★★★★
竜の自己犠牲の心は、仏教だけでなく、他の宗教にもあてはまる普遍的な愛を示していると思います。短いけれど、とてもインパクトのあるストリーと絵です。
竜のはなし ★★★★★
初めてこのえほんを手にとって読んでみたとき、心の奥がじ~んとして
涙がこぼれました。
文章は子供にとっては難しいかもしれません。でも、絵で伝わる部分があります。うちの子供たちも真剣に絵をみつめ私がよむ文章を聞いていました。
子供や大人を問わず、多くの人に読んでもらいえほんです。