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謎解きの英文法 否定

価格: ¥1,575
カテゴリ: 単行本(ソフトカバー)
ブランド: くろしお出版
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否定に関する探究 ★★★★☆
 おなじみのシリーズ、「否定」編。
 否定というのは、前提となる命題が存在しないとできないということでも、高度に抽象的なものになりがちである。本書は前巻までに引き続き、科学哲学的な態度で、その様相を明らかにし、そのルールを示すことで英語学や英語教育に資することを目的としている。
 すいすい読みやすい形とはいえないが、誠実な考察は否定のもたらす豊かな意味的・語用論的世界へ我々をいざなう。「否定」というのは、論理や言語の世界にしか存在しないものだから、豊かな人間の知性や論理の性質を明らかにすることにつながるのだ。
 しかし、本書は野心的なテーマに取り組んでいるものの、やや荒いというか、未解決の問題もいくつか含まれているように思われる。他レビュアー氏に指摘されているように、循環論法やアドホックととられかねない用語概念かみられる。今後の研究の進展に大いに期待である。
英語母語の人から見たら、不自然な英文が多い ★★☆☆☆
全体的に細かいことにこだわりすぎのような気がする。それよりも、日本人の英語教育に不足していることはいろいろある。たとえば、Do they not smoke here? のような否定疑問文は、日本の現状の英語教育ではほとんど取り上げないが、実際の英語としてはよく使われる。

ともかく、いわゆる大学の英文法の授業と言う感じで、実際に英語を使うときの役に立つかと言ったら、かなり疑わしい。
一冊丸々かけて『否定』を懇切丁寧に説明 ★★★★★
学校の文法では簡単に説明して終わってしまうけれども、実際に使いこなすのが難しい『否定』を掘り下げて説明しています。
同シリーズの『冠詞と名詞』では推理小説よろしく結論をもったいぶった構成だったので、読みづらい印象を受けましたが、今回は項目をひとつひとつ区切って章立てし説明も自然な流れになって、非常に読みやすくなっています。
A fewとFewの違いを日本語の"だけ"と"しか"の違いで説明している点は非常に分かりやすいですが、部分否定と完全否定にしても、肯定と否定の判定にしても、「付加疑問文にすると文末が肯定になるから」という説明は、ニワトリとタマゴの関係じゃないだろうかと思いますし、「含意と暗意」という説明が途中で「視点の一貫性」という概念で説明が補完されていますが、ならば最初から「視点の一貫性」で全て説明できるのではないかという点がちょっと疑問でした。にもかかわらず、既知の部分を含めて『否定』の理解を整理するのに有益だと思いまし、一冊丸々かけて『否定』を説明するだけあって、完読してみるとさすがに達成感はあります。
否定のトリビア ★★★☆☆
以前のように仮説を明示して、適格、不適格の文の比較からそれを検証するスタイルがすこしゆるくなった。「読みにくい」という読者への配慮なのかもしれないが、否定の問題のトリビア的な内容になってしまった感がある。個人的には第1章の否定語句によって否定されるのが文全体なのか一部の語句なのかを判断することが最も大切な部分であると思うのだが、その説明は日本語訳を与えて天下り的にこれは文否定、こちらは一部分の否定と説明されるだけで事後的である。つまり英文の解釈ができなければどちらかを判断できない。否定の解釈が文全体か一部分かも少々恣意的なところがある。章の目的は二重否定の適格性を問うことだったから、解釈ができることを前提とするのは体裁としては問題ないが、学習者はその英文の解釈が判然とさせられずに困っているわけで説明として片手落ちの感が否めない。もちろん常識とか文脈が重要であることはわかるが、それ以外に判断の根拠がないのならそうであるときちんと説明してほしかった。また、anyについてフリーチョイスの意味とは異なる用法として肯定文で使われる条件を検証するため、説明の段階で「非肯定」という概念が出てくるが、これも少々恣意的な感じがするし、大部分はフリーチョイスの意味で説明可能に思えた。それ以外の部分は明快ではあるが、ややくどい。しかし否定の意味を含む語句のトリビアとしては役に立つし、勉強にはなるので、星は3。