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フロスト×ニクソン [DVD]

価格: ¥3,990
カテゴリ: DVD
ブランド: ジェネオン・ユニバーサル
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インタビューって知的格闘技なんですね ★★★★☆
この作品は英国人テレビ司会者、デビッド・フロストは、ウォーターゲート事件で辞任したニクソン元大統領との1対1のインタビューに挑む姿を描いており実話である。

フロストの目的はウォーターゲート事件に対するニクソンの謝罪を勝ち取ることだが、一方、ニクソンはこのインタビューを契機に過去の汚名を晴らして政界への復帰を目論んでいる。フロストはこのインタビューを獲得するために私財を投入しており、謝罪を勝ち取らなければスポンサーがつかず、苦境に追い込まれるという背景事情もある。

この全く異なる思惑をもって臨む二人の間で行われたインタビューはまさしく知的な格闘だ。大統領として経験豊富なニクソンは最初から自由自在に話題を操り、フロストの追及を全く寄せ付けない。数日に亘って行われたインタビューはニクソンの圧勝で終るかと思われたが、最終回の直前に新事実を手にしたフロストはニクソンを追い詰めていく。

ウォーターゲート事件の概要しか知らない自分にとって、最後にフロストが手に入れた事実の重みがぴんと来ない部分はあったが、二人の丁々発止のやりとりは見応えがあり、千両役者のニクソンが最後に人間としての弱さを見せた最終場面は印象的であった。
「インタビューという名の決闘」腐っても元・合衆国大統領。老獪なニクソンに翻弄される挑戦者たち。 ★★★★☆
ニクソン大統領は「ウォーターゲート事件」で糾弾され、史上初めて任期中に大統領の座を辞任した。
合衆国の歴史上、現在に至るまで任期中に辞任した大統領は彼ひとりだけである。他にはいない。
しかし、彼自身は後任のジョンソン大統領から特赦を受け、罪の一切を問われずに政界から退いた。
任期中の政策の6割は成功だったと評価されて、3割は失政。残りの1割は意図的な不正行為だった。

それから3年後の1973年。そのニクソンに単独インタビューを試みようという企画が持ち上がる。
英国出身でバラエティ番組の司会を務めていたフロスト。米国では成功を収めてはいなかった。
彼にとってはこの仕事は自分を売る大チャンス。100万ドルを超える費用を自腹を切ってまでかき集め、
ニクソンを糾弾し、責任を認めさせるためのブレーンを集めて作戦を練った。
が、ニクソン側にも思惑があった。即ち、このインタビューで自身の大統領時代の栄光を国民に印象付けて、
再度政界に復帰を果たすための足掛かりにしようという・・・・・・。

両陣営の思惑が複雑に絡み合う中でインタビュー収録は開始される。
老獪なニクソンは腐っても元・大統領。巧みな演説でフロストの質問をはぐらかしていく。

大統領が公の場で「自分自身の判断の誤りについて認めた」ということにこのインタビューの意義はある。
それが不正な行為であり、多くの合衆国国民に対する裏切り行為であったことを!。

フロストは最終日までは司会としては「全くの無力」に等しい状態。
それが最後のインタビューで突然「切れ者」に変貌したかのようにニクソンを追い詰めていく。
単に能天気な男なのか?それともやはり実力者だったのか?
ニクソン曰く「君のほうが政治家になるべきだったのかもしれない」
のセリフに対する信憑性が薄いのが難点。

しかし、ノーガードの殴り合いは「最終ラウンドで挑戦者がチャンピオンをKO」の模様だ。
予告編に騙された! ★☆☆☆☆
フロスト、頭がイイのか? マヌケなのか?
どっちつかずのまま進行するので、
観ていて不安定だった。

栄光の舞台から引き摺り降ろされる気持ち、
ショービズ (ショービジネス)の世界でシノギを削る雰囲気が
描かれているが、『アポロ13 【プレミアム・ベスト・コレクション】 [DVD]]]』の監督 (ロン・ハワード)とは思えない程
緊張感が無い。

ウォーターゲート事件、リチャード・ニクソン元大統領、
人気司会者デヴィッド・フロストのコトを詳しく知っていれば
楽しめたのかもしれない・・・
ジリ貧の男達の勝負:負ける方にもドラマあり  ★★★★☆
 豪州で燻り気味の英国人TVパーソナリティが一発逆転を狙って大統領辞任直後のニクソンとTV対談を実現する。米国では無名ゆえにスポンサーがつかず、金銭的にも後が無い大博打の状態で、苦労しながら勝負を賭けるB級司会者のド根性ぶりは、仕事をしている人なら熱くなれるだろう。
 方や、ウォーター・ゲート事件を起こしながらも、謝罪一つせず、また罪にも問われずにフテブテしくヘリコプターでホワイトハウスを脱出したニクソン。ディベート上手で駆け引きにも長けた老政治家から、B級司会者は全米が待ち望んでいた謝罪と後悔の言葉をどのように引き出すのか―。

 以上がこの作品の焦点である。ロン・ハワードがTVジャーナリズムの正義を謳ってみせたとされる本作品だが、僕はこの映画ではニクソンの方に注目しっ放しだった。

 史実はどうだったのかは謎だが、実は、この映画は殆どニクソンの一人相撲としてインタビューが進行する。女と金が大好きで、コンプレックスと上昇志向の塊だった不屈の男が、政治の表舞台への復帰を意図して臨んだインタビュー期間中、次第に苦悩に満ちていく様子。そして、クライマックスで見せた疲れと後悔の表情。

 撮影後は憑き物が取れたようにスッキリした表情で、仇敵だった司会者と本音で友情を語らおうとする。しかし司会者側はあくまで距離を置いたスタンスを崩さないのだが、それゆえ、結局ニクソンは徹頭徹尾、孤独な男として描かれている。ロン・ハワードは(かつてのニクソンと同じく)野心満々で女好きの司会者と同じくらい、そんなニクソンの孤独を描きたかったのではなかろうか。

 勿論、TVジャーナリズムの八百長振りに世界中が気付いてしまった現在、この作品の描く「政治vs報道」の構図は余りにズレているし、妖怪ニクソンがこんなメランコリックな気持ちで引退を迎えていたのかどうかも、よく分からない。監督がキレイに纏めすぎちゃったんじゃないかという疑問は否めないので、そこは星1点減点しました。

 でも、この作品で描かれた二人のジリ貧の男達の戦いは、良質のボクシングの試合みたいで見応えがありました。より若くてハングリーな挑戦者が、超ベテランのチャンピオンを負かしちゃう、オーバーナイト・サクセスの話としても楽しめます。そういう点で、ちゃんとハリウッド映画の文法を崩さないところが、上手い監督ではありますね。
敢えて厳しい事を ★★★☆☆
皆様絶賛の声が多い中敢えて厳しい事を言うと、演出がダメですねー。俳優陣は全くもって素晴らしい。特にケビンベーコンこの人は脇役をやらせたら、安心してみていられます。フランクランジェラも実に堂々としてニクソンになりきっていて、言う事なし。ウォーターゲート事件の特異性が良く理解できました。ただ惜しいかな盛り上がりが最後の20分位でやっぱり、ダヴィンチコードをつまらなくしたハワード監督だなあと思いましたね。私的には題材は素晴らしいのに、映像がついてこない監督の一人です。