狼好きにはたまりません
★★★★★
殆どの方が表紙イラストで察しがつくかもしれませんが、
狼や狐などの動物に変身することが出来る青年達が
主要キャラとして登場する、 現代日本を舞台にしたファンタジーです。
お話は主に1巻表紙の狼の吼、狐の白足、 体育会系探偵の雨木を中心に進んでいきます。
表紙も綺麗ですが中の絵もとても細かく描き込まれています。
みんな表情が豊かで魅力的なのですが、 この作品では
特に眼(瞳)の描写に力が入っているような気がしました。
また、作者が動物好きな方でもあるので、 動物達もリアルに描かれています。
格好いいキャラは格好よく、可愛いキャラは可愛く描ける画力のある作家さんのようです。
1冊のうちにストーリーが結構目まぐるしく展開していくので、
初めに一読した時の私のようにぼーっと読んでいると、話においてけぼりにされるかもしれません。
でもその分内容はとても濃く、読みごたえがあると思います。
連載されている雑誌の性質の為か登場人物の殆どが男性です。
BL描写はありませんが、 匂わせる程度の場面は多少あります。
ですが、話の筋がしっかりしているので、 苦手な方もそれ程は抵抗なく読めるのではないかと。
逆にメンタル面重視なBL読者や、男性同士のちょっと濃い目の
精神的な絆に「萌え」を感じる方には凄くオススメです。
私には吼と白足、吼と雨木の関係がとてもツボでした。