注目すべきは自前のメモリマネージャを作成してパフォーマンスを上げようとする場合に留意すべき点をシングルスレッド/マルチスレッドに分けて解説している点であり、クリティカルセクションやミューテックス(Win32APIのものではない)を駆使してスレッドセーフなメモリアクセスを実現している部分はビジネスソリューションを開発するプログラマを目指しているのであればぜひ一読すべき内容である。
とはいえ、同書で扱われる内容の多くは開発段階ではなく仕様の検討段階から留意して行うべき内容であり、必ずしも今現在進行中のプロジェクトに適用できるものではないため即用性にやや欠ける印象を得たので星はひとつ減らして4つとした。