インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

構造主義科学論の冒険 (講談社学術文庫)

価格: ¥1,008
カテゴリ: 文庫
ブランド: 講談社
Amazon.co.jpで確認
全くオススメ出来ない ★☆☆☆☆
科学哲学を学びたくて読むのならば、この本は第一章だけ読めば良い。あとはソシュールの言語学が解らなければ解らない。
私には、なぜこの本がAmazonで高評価を得られているのか不思議でならない。

著者の池田氏は本書末の“読書案内”において「無理に読まなくても大丈夫」とか言っていたが、この本を読むくらいならクーンの『科学革命の構造』やファイヤアーベントの『方法への挑戦』などを読むべきだろう。

もしくは軽めの物ならば中谷宇吉郎の『科学の方法』あたりがオススメである。

本書はとにかく内容が無い。
なるほど彼は哲学者か? ★★☆☆☆
 現代の生物学を批判的に述べ新たな生物学の形を模索しようとする書である。
だが、あまりにも科学者には似つかわしくない現象無視の抽象論がちりばめられている。
あまりにも具体例に欠ける。(これから示されるのだろうと思っていたが、それもないようだ。)
確かに、科学は個人単位の現象学的観点から述べる必要性を唯識論的な観点から要請されるのであろう。
しかしながら、あまりにもその根本の前提を疑わない(前提を信じる根拠があまりにも浅薄、今時デカルトで語るなどナンセンス。変わる得る主体に対する考察がないのが私には物足りなさ過ぎる。)
さらに、六章 『科学と社会』では、愚直なまでに日本の金儲け主義を批判するのだが、なぜその金儲け主義に日本がなったのかを述べることはせず自身の書きたいことを書き連ねていく。もう少し日本の思想や歴史にを通して
考察していただきたい。
紙数が足りない?なるほど、ではこのような書を書くこと自体ナンセンスだ。
彼には、社会活動だけでなく科学者としての実験(現象確認)に専念して頂きたいものだ。
現代人必読の書と言ったら言い過ぎでしょうか ★★★★★
 人間は現象を言語的にしか認識することができない。人間が現象を認識した時点で既にそれは現象そのものではなく、記号である。誤解してはならないのは、これは唯心論などというものではなく、現象は現象として現実にある。しかし、その現象は絶対的な実体を伴ったものかどうかという議論自体には意味がないし、それを追及することは不可能である。

 絶対的な数値を持った実体がこの世の中にあるとかないとかいう議論自体が意味を持たない。無意味で空虚な議論である。

 つまり、人間は現象そのものを取り扱うことはできず、取り扱うことができるのはせいぜい現象がコトバ(シニフィエ)に変換されるその変換形式か、あるいはシニフィエ間の関係形式でしかない。

 例えば、土星を太陽系第六惑星とか、輪っかのある星だとか、いくら説明しても、あるいは天体望遠鏡を向けて、ほらこれだよと見せたとしても、ロケットに乗せて土星まで連れて行ったとしても、説明された人は土星そのものをとらえたわけではなく、土星のシニフィエがその人の中で変化したに過ぎない。

 そして、非厳密科学の理論とは、現象からコトバ(シニフィエ)への変換規則の同型性に依存する理論で、厳密科学の理論とは現象からシニフィエへの変換形式を含まず、シニフィエ間の明示的な関係形式だけによって記述される理論。

 例えば自分が青だと思っている色が実は他人には赤に見えていて、自分が赤だと思っている色が実は他人には青に見えていても、赤と青がそっくり入れ替わっていればお互い違う色に感じていることなど永遠にわからない。

 客観性とはどういうことなのかをつきつめるとこういう話になる。

 科学教に洗脳された人、宗教と科学の違いがわからない人にはおすすめです。そういう人には自覚がないからおそらく読まないでしょうが。
講義ライヴの論調で好感が持てる ★★★★★
ポイントを挙げてみると・・・

規約主義。その問題(旧説が新説に取って代わられることの説明)。
「規約」とは自然言語を基礎的規則としてもつ、現象から何らかの同一性への
変換規則(同型性)のことであり、科学とはこの規則の同型性を通して獲得した
何らかの同一性が、すべての人々にとって共通であるという確信(信憑)を
繰り返し相互に確認し合うゲームである(101頁)。
「コトバ」とは変なる現象から不変なる何かを引き出すことができると
錯覚するための道具の1つである(70頁)。
カントは人間であれば皆基本的には同じ認識装置を持っていると考えたし、
ユクスキュルは同種の生物の環境世界は皆同じだと考えました(94頁)。
シニフィエ=現象から引き出された同一性、シニフィアン=表記(100頁)。
科学とは現象を何らかの同一性によってコード化(言いあてよう)とする
ゲームである(146頁)。
生物の生物たるゆえんは個体性(あるいは現象性)自体にある。
これは時間を含んで変なるものである故に、不変の明示的な形式に変換する
ことは論理的に不可能だ。だからあくまでも形式を追求することが科学だと
主張するのであれば、生命現象をコード化する最終規則は非明示的な形式
である(230頁)。
21世紀のための20世紀最大の科学論 ★★★★★
「科学とは何か」をこれほどわかりやすく,そしておもしろく書かれた本はないと思う。しかし,そのわかりやすさゆえに見落としがちになるが,構造主義科学論とは,科学哲学上の20世紀最大の難問を解き明かした科学論に他ならない。最近では,ようやく時代が追いついてきたせいか,アカデミックの世界でも様々な分野で,再評価されてきている。特に,最先端の現代思想である構造構成主義に組み込まれる形で,心理学,発達研究,臨床医学領域など多くの分野に導入されていることからもわかるように,実践に直結する理路を備えており,人間科学や臨床領域に携わる人にとっても必読の書といえよう。