民法財産編を３分冊しているので、択一過去問の判例は網羅しているかと思っていたが、案外載っていないのが多い。事例を図解しているものもあり、一見わかりやすそうだがそれほどでもない。全部の判例に判決を下した裁判官の名前が記載してあるが、必要があるとは思えない。

内田民法３と連動する本です。内容的には余計な解説がないので，いいと思う向きもありますが，おそらく学習する上で標準的な判例集は｢百選｣でしょうから，この本の位置づけはどうなんだろう…と，初学者は不安に思うはずです。
もしかして，内田先生が印税稼ぎにために出しているのでは…と邪推したくなりますね。だって，内田民法１第３版もこのシリーズと連動するようになったから。連動するなら百選にして欲しいと思いました。

基本的な判例はほぼ網羅されています。
掲載されているのは、事例と判旨及び事例把握のための簡単な図ですが、重要な判例については判旨が長めに引用してあったり、補足意見の掲載がある判例もあります。
民法の判例を学習するには適した本だと思います。