インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

阿房列車 1号 (IKKI COMIX)

価格: ¥1,050
カテゴリ: コミック
ブランド: 小学館
Amazon.co.jpで確認
続編望む ★★★★★
文庫でいうと,第一阿房列車の最初3編(鹿児島編)までが収録されています。

20代の私からすると百間先生が旅した時代の風景は想像も出来ないわけですが,
マンガだと否応なしに風景がビジュアルで目に入ってくるため,
当時の雰囲気を感じながら百間先生の旅行記を読むことが出来ます。

小説自体を読んだことが無くても,
マンガとして十分に楽しめる内容ですし,
このマンガを読んだら小説も読みたくなると思います。

そして何より,実際に鉄道の旅に出たくなる。
さぁ,寝台特急のコムパアトで酒盛りしましょうか。

続編に大いに期待したい一冊でした。
読ませてしまう! ★★★★★
 かの内田百フの小説? エッセイ? を漫画化したもの。

 アクション小説などではなく身の回りに起こる出来事を漫画化した場合、説明する地の文がけっこううっとおしくなるが、このマンガの語り手は百フ先生本人なので、自分の感清がナレーションとなっている。その文章が1コマ1コマに適切な量で収められているので読みやすい。

 用はないけど大阪まで電車にのっていってまた帰ってくるという内容だ。

 当時の列車には1等・2等・3等とあって、1等で行って3等で帰ってくるこだわりとか、出発列車が遅れたため、乗り換えに時間がなく走らなければいけないのがいやだ、とか、献杯はきらいだけどみんながやっているのに誰も自分に盃を差し出してくれないのはいやだとか、わがままだけどうんうん同意できるのが百フ先生が愛された理由なのだなあ、と思う。 
 期待をもって語りかけて相手に外された感覚とか、相手の思惑通りの答えにならずに気まずくなるとか、ほんのささいな気づかないようなことに目を向け、それを読ませる文章で読ませてしまうのは、文筆家は見習いたいところ。

 またマンガの一篠裕子さんの描く百フ先生は、その仕草や表情か非常に愛らしく、なんだか怒りんぼうの小動物を見ているみたい。
 とっつきにくい昭和初期のこの作品を「テツ」ものとして企画して仕上げさせたのはIKKIの優れた腕前だと思う。
 このマンガで百フ先生の本が鉄道関係のところに置かれたとしても、テツの人々のバイブルになったとしても、多くの人が読むのなら問題なし。
まさかの漫画化  ★★★★★
IKKIコミックス鉄道三部作の第三弾となる本作品は、鉄道文学の始祖とも言える内田百間の随筆を原作として、そのイメージを崩すことなく表現しています。
この原作の不思議な感覚を漫画化するなら 一條 裕子さんしかないだろうと思ってはいましたが、さすがは「鉄」の編集長、よくぞ起用してくれました。
原作以上に親しみやすく、百間文学への入り口として最適です。
装丁も箱入りで随分と丁寧です。


原作の味をいい意味で抜き出した漫画 ★★★★★
原作が原作だけに漫画にして大丈夫かと思ったが成功作だと思う。
・原作との相違は、当然だが作中に原作者がいることで、本人の表情を外から見ることが出来る。また、例えばコマの大小が、原作をデフォルメさせている。このデフォルメが秀逸で、またデフォルメのポイントを原作と少しずらしたところもあり、原作の意外性や隠れた本性をあぶり出している。
・車輌や駅などはおそらく適切な助言を得られたものと思う。ただし(原作もそうだが)多数描かれているわけではない。しかし、今ではイメージしにくくなった当時の状況を、写真ほど生々しくない範囲で想起しやすくしているし、向いた画風である。
・原作を100%絵にしたわけではないし、当然画面に書かれている文章も原作の一部だが、手軽に読める。ただし決して軽薄ではない。

なお、ト書き・台詞(=原作の文章)は旧字旧仮名ではないので、その一事が万事の人は読まないが吉。
挿絵付の原作ダイジェスト? ★★★★★
面白かったです。
基本的に、話の流れはもちろん、出てくる台詞も、全て原作にある台詞そのまま。
なので、漫画版というより、挿絵付の原作ダイジェストに近いのかも。
ただ、漫画にすることにより、原作(文章オンリー)では出しにくい、独特の「間」が出てきて、原作とは違う「味」が出てきているように思います。

原作を知らない方向けにも言っておくと、
本作は、一応、鉄道の旅行記に分類されますが、マニアックな鉄道話は少なく、専ら、周囲の人との掛け合い話が多いので、テツでなくても十分楽しめると思います。