天国
★★★☆☆
キリスト教徒が、死・天国・来世をどのように考えているかを知りたいと思い読んだ。所感集ということで掘下げた記述は無く不十分だが、内村の考えをサッと知ることは出来たと思う。
天国を信じて死の恐怖から逃れるのは、有効な心理上のテクニックと思う。
キリスト教で頻繁に使われる「罪」という語には、ずっと抵抗感を感じてきた。法律違反とか刑罰に値する違法性とかいう技術的で薄っぺらな感じがするからである。
「悪」「悪行」「悪意」といった言葉のほうが理解しやすく、受け入れやすい。それではいけないのであろうか?
さて、この本は、内村独自の無教会主義キリスト教活動についての苦悩を吐露し、自らを励ます言葉を日記のように綴ったものと思う。