ゆったりした第一楽章、カラヤンは必要以上に重くもしないしソリストに圧力もかけません… 意外にも(笑)フェラスのバイオリンがただただ美しい、聴き惚れますね。

第二楽章、オーボエとバイオリンの絡み合う美しさも見事ですが、バックのピアニッシモでレガート気味に弾かれるストリングスに「カラヤンきたーっ!」って感じですね。

第三楽章はちょっと普通過ぎる、カラヤンらしさに欠けるなあ、ここまでやったんなら芝居じみてると思われるくらい舞踏曲的な要素を強調して盛り上げて欲しかったかな。

んーっ、多分、他のカラヤン音源と同じく彼の音楽的な表現を受け入れられない人には絶対に無理な作品となってます(笑)

オマケの「雨の歌」もカラヤンがピアノ弾いてるんじゃないって疑いたくなるくらいカラヤンちっくで甘く優美な演奏です。私は好きですね。

ご存知のようにこの協奏曲第2楽章は、ソロヴァイオリニストも羨むオーボエの美しい旋律から始まる。
これは1964年の演奏で、当時のベルリン・フィル花形オーボエ奏者カール・シュタインスが吹いている。その甘くて柔らかく、まるでオーケストラ全体を美しい絹で包んだように響いて心地よい。
ヴァイオリン協奏曲なのに、オーボエに心を奪われる…そんな聴き方をしてもいいのかも。