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背く子

価格: ¥1
カテゴリ: 単行本
ブランド: 講談社
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女は強い ★★★★☆
新聞で〇〇に効く本(〇〇が何かは忘れてしまったが・・・)
としてお薦めされていた記事に魅かれて読んでみた。
芥川賞作家だということは知らず。

春日の母親は、まだ幼い姉の春日をかわいがるどころか、いいように扱い、
弟は猫かわいがりするのだが、
春日は、母親が小さいものをかわいがっているところを見るのはいいものだと
おもう、とある。
父親の強烈さ、身勝手さ、そこから母親が春日を守らないのは、
春日の立場をおもうと哀しく切ないのだが、
ここは、著者の人間的真っ当さがあらわれているようで良かった。

「〇〇に効く」ってなんだったんだろう?

人間のいやらしいところが可笑しいほどに描かれていて、
決して「いいお話読んだな〜」ってことにはならないんだけど、
他の著作も読んでみたくなった。




なんか薄ら寒くなりました。 ★★★☆☆
九州男児の代名詞みたいな父親と、その父親に従っている母親。無条件にひいきされている弟。
春日の環境と、健気さに誰も応えてくれないので読んでいてきつかったです。
しかし主人公の春日がどう育っていくのかに興味があって読みきってしまいました。
「子どもの視点」を書ける想像力に驚く ★★★★☆
主人公の春日は本当に子どもらしからぬ思考(これも大人の思いこみかも知れないけれど)で日々の出来事に落胆したり、達観したり。
子どもって本当にこんな風にものごとを考えているかも知れない。ここに書かれている通りの言葉をそのまま使っているわけはないけど、「そういう感じ」を敏感に感じ取っていて、それを大人の分かる言葉に翻訳したのがこの小説って感じ。
でも、読んでいて不自然な感じがしないのがスゴイ。ありがちな「子どもがこんな風に思うわけないじゃん」っていうのがない。子どもには私のずるさがばれているのかも、と恐怖すら感じてしまった。
でもこういう「子どもがこんな風に思っているかも」っていうのを書いてしまう作者の視線が私は一番恐ろしい。どんな風に想像したら、こんなこと書けるんだろう。自分の子どもの頃の記憶があるんだろうか。
子供はなんでも知っている ★★★★☆
芥川賞作家ということで、名前は知っていたが、大道さんの作品を読むのはこれが初めて。一気に読めました。いわゆる大人から見た可愛げのない子供の代表みたいな主人公が登場するが、私はこの主人公の春日(かすが・女)に大いに共感した。程度の差こそあれ、勘が鋭く空気の読めてしまう子供は損をする。生きることのわずらわしさを3~5歳で悟ってしまった春日の試行錯誤の成長物語。自衛官の野蛮で卑屈な父と支配されている母のキャラには仰天させられる。博多弁の口語を多用した文体が慣れないと少し読みにくいが、その地域や時代の雰囲気は十分、味わえる。一読の価値ありです。
子どもの鋭い視点 ★★★★☆
 単行本の帯に「新しい挑戦の文学」とある。理由の一つには就学前の女の子-春日の視点で描かれているという点が挙げられる。しかし本当の
“挑戦”の部分は大人になった私達が忘れてしまった感性や真直ぐな心の動きというものを春日を通して読者に提示している点ではないかと思う。

読み進めるうちに誰もが自分の幼少時代を思い浮かべ「私もこんな風に感じていたのだろうか?」と自身に問いかけてしまうはずだ。その年頃の子どもがいる人ならば、「この子もそこまでわかっているのか」とドキリとしたり、「思い当たる節がある」と妙に納得するかも知れない。
 春日が幼少時代を過ごしたのは1960-70年代と推察できる。DV(Domestic Violence)ぎみの父親-ダディとその父親の支配下で健気に専業主婦をこなす母親-マーミー。隣に住む母方の祖父と祖母や大勢の親戚たち、遊び友達などが春日の鋭い視点でリアルに描かれている。
 「しょっぱいドライブ」よりも人間関係が濃厚で生活観に溢れているせいか、小説として愉しめました。