主人公の実家は、間借生活みたいな貧しい家だけど、そこから脱出したくて、できちゃった結婚の甲斐性なしの旦那にもかかわらず、夫婦でマンション(すごい田舎って設定ではあるけど)買っちゃってるから、どうも経済的には、最底辺って訳でもないみたいなんだけど。
でも生活状態は、だらしないの一言につきます。旦那がどっかへふらふらいなくなっちゃうと、旦那の実家に入り込み、一日中寝そべって、懸賞に応募するだけで働こうともしないし、子供のオムツも面倒だからって、一日一回しかかえないし。登場人物で唯一まともに近いのは、旦那の母親だけど、それだって、自分の息子を叱るでもなく、嫁のそういう生活を面倒みちゃってるし。
生まれたときから人並みであることを強要され、人と争ってよりよい生活をすることを教え込まれてきてる一般人には、理解できない世界。
でも、そんなにだらしなくても、人並みじゃなくても、子供はたくましく育ち、実家の家族も、旦那の家族も、それなりに生きていけちゃってるんだよね。
世間並みとか、人並みとかって言う常識をとっぱずしたら、生きやすくなるのかななんて考えさせられますが、ただ、こういう人たちは絶対にこういう本なんか読まないで、そうじゃない人が、こういう本読んで、いろいろ考えるっていうのが皮肉なところですねー。