武道の系譜、ここにあり!
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合気道の塩田剛三氏の演舞を観たくて購入しましたが、正直なところ、他の達人たちの技にこそ圧倒されました。空気投げの三船久蔵。小兵ながら、190cmはあろうかという大丈夫をいとも簡単に投げる姿、自分の柔道経験がいかに浅かったか、思い知りました。
また、世界にその名のとどろく剣道の中山博道、剣道をスポーツの枠内に収まらせず、杖道、居合道いずれも範士にまで極めた武人です。このような方が昭和にまで生きていたこと、驚嘆いたしました。そして、なにより圧巻だったのは、合気道開祖、植芝盛平氏でしょう。90歳を過ぎていながら、ますます強さ極まる姿。亡くなる日に「本日が生涯絶頂(の域の強さ)である」と言って弟子たちに見事な稽古をつけられていたエピソードは、30歳を過ぎて限界を感じていたフルコン空手をしている私からはまったく理解の及ぶ領域ではありません。
他にも多くの達人たちの記録がありますが、いずれも武道の系譜であり、未来への希望であります。一度ごらん頂きたい内容です。