正直言って、そんなに面白くありませんでした。この残侠編は、大河?小説「人生劇場」のある一節なので、これ以前の「青春編」「愛欲編」を読まずにいきなりこれを読んだためでしょうか。登場人物やエピソードが、全章とからんでいる部分がかなり多く、それらを踏まえていないと作品の味わいがより浅くなってしまうようです。
前作を読んでいずとも、それなりに面白く読めてしまう作品というのも存在するので、正直本作には手前勝手にそういうものを期待して注!文したのですが、あてがはずれました。文章も古臭く(もちろん書かれた時代を反映しているのであたりまえなのですが)逆にそれが面白かったり味わいがあったりする場合もあるけれど、本作では私にはその文体のデメリット部分しか強く感じられませんでした。ザンネン・・・。また、話の展開もかなり唐突だったり脈絡がないように感じられたのですが・・・まあこれはご愛嬌ということで。
しかし、これを読んで飛車角の男ぶりにそんなに惚れるかなあ?読む前に私が期待を膨らませすぎたのかしら・・・?
俊藤氏のfavoriteとして他に挙げておられた藤原審爾の「総長への道」はわたしも本当に大好きな本なので、その方のrecommendならきっと・・・と思ったのですが・・・。とにかく個人的に私の好みには合わなかち?たようです。
(ちなみに下巻も同じ感想です)