全11曲中4曲がインストウルメンタル。作詩はKINTA、作曲はイサトさん。参加ミュージシャンは、細野晴臣、林立夫、駒沢裕城、中川五郎、浪速岸之助、木田高介、野間武麗九、青木智子、本間仁子、畠山知子。タイトルの「お茶の時間」のとおり、ゆったりとした街の情景を思い浮かべられる、現代の忙しい時間ではなく、ある意味でもっと人間らしいリズムを感じ取れるアルバムです。

『陽気な水曜日』を聴いて
「買って良かった」ッと思ったんですけど　次の『その気になれば』を聴いた途端
　「ホンっトに買って良かった」ッと思ったのです。
特別な仕掛けが施されていないにも拘わらず　メロディー、サウンド、歌詞　すべてが素晴らしい。
｢1970｣とゆう　実質1stソロアルバムにも収められた名曲中の名曲です。
（こちらはスリーフィンガーのみで構成されたアレンジです。これも必聴。）
特別　歌が巧いわけじゃないのですが　味わいがある。
どこかぶっきらぼうで　巧く歌うことに照れがある。
そんな所にも惹かれます。
この曲だけでも買った価値があるのに次から次と佳曲のオンパレード。
しかしギターインストの方が自身の表現に向いていると思われたのでしょう、これ以降だんだん歌物が減っていったのが残念です。
ギターの名手やもん、しょうがないですけどネ。
ちなみに中川氏は、このアルバムの楽譜集も懇切丁寧にTAB譜にして著しています。
ギターのテクニックを極めたい人、初心者はこの楽譜集も購入して聴かれることをお薦めします。
今まで以上にギターが好きになること間違いなしです。

今やイサトさんと言えば海外でも有名なアコギプレーヤーです。
そして７０年代にいち早く多くの海外ミュージシャンを研究し
彼独自の世界がこのアルバムからも凄く匂います。

現在２０代の私ですが９年前これを聴いた時久々に時間が
止まった感覚を受けました。もちろんリアルタイムで感じてきて
いる方々も沢山いると思います。
私たちの世代もハッピーエンドだけじゃなく
ディランセカンドやこの頃の日本の音楽に触れていってもらいたいです。
何年経ってもこの作品達は名盤です。