シリーズ通しての感想ですが
★☆☆☆☆
他のリプレイと比べると、読んでいて生生しいというか、キャラをプレイしてるのが生の人間なんだな、と意識させられます。
プレイヤーさんが「〜先輩」と仲間キャラを呼んでしまって「私は(キャラ名)ですよ」と返されたり、キャラ同士で恋愛ロールに持っていこうとしてキャラとプレイヤーの区切りがうまくついていないのか、中の人がもにょもにょしている、いわゆる「恋する乙女の恥ずかしい呟き・こころの声」があちこちにあったり。
リプレイというよりも公開羞恥プレイ・擬似恋愛みたいな。
いや、こういうのは、好きな人は、好きなのかもしれません。普通のゲーマーとか、恥ずかしいのが合わない人は、きっと拒絶感を強く持ってしまうでしょう。
他の方の感想でも同様の意見、出ていますが。
個人的には、プレイヤーが内々で楽しむのと、読者が楽しめるようにするのは必ずしも一致しなくて、でも多くの既刊リプレイでは両者を頑張って成立させているものです。同人や身内向けではなく会社として社会に出す作品としては、…プロの商業用作品としての完成度で、楽しませてほしかった。
萌え系リプレイと言わせてください
★★★★☆
普通TRPGリプレイはGMが執筆するのですが、「たのだん」はプレイヤーの一人(藤澤さなえ)が執筆しています。PC・GMの台詞以外の部分(地の文とでも言うか)がGMの説明・考えでなくて、プレイヤー側の思い・考えになっているのはちょっと新鮮でした。いささか、テンポの悪さは感じましたが。
SW2.0から追加された(?)「ドワーフの女の子はちっちゃくってかわいい」という魔設定、二人の女性プレイヤー(PCとしては男女)が繰り広げるパーティー内恋愛ロールプレイ、GMが予期していなかったヒロインピンチ展開、絵師の人選なども相まって、なんとも萌えどころの多いシリーズになりました。
こんなふにゃけたことでいいのか、日本のTRPG!
・・・いや、いいんです、こういうの大好きですからw
ちなみに「たのだん」最萌キャラは、チロルでもシャーリィでもなく、プレイヤー藤澤さなえで決まり!
びみょー
★★★☆☆
昔どこかのGMがこんなことを言ってた記憶があるんだ。
「男同士で恋愛感情を仄めかすのは、寒い」
女同士は有りなんだろうか。
本シリーズはSWリプレイシリーズ初のプレイヤー視点リプレイということで、まあ仕方ないといえば仕方ないんですが読者に与えられる情報量が少なくなってしまいます。
当事者であれば空気や雰囲気でわかるものがあるのかもしれませんが、読者視点では「え?なんで?」と思う思考、行動が見受けられました。
シナリオは正直微妙だと思うんですが、藤澤さなえの筆力とテンパリ具合で随分助けられている感があります。
あとどうしても主張しておきたいところが一つ。
ドワーフ女が可愛いわけがないだろ!
しましまもようのチロルはキモイ!
★★★☆☆
この本はソードワールド2.0のリプレイです。
冒険者であるPCが依頼を受けてあれやこれや、という伝統的SWのスタイルをとっています。
参加PLの中に初心者の人(男)がいるのですが、「GM,かわいい女の子がやりたいです・・・」とやったのはある意味立派かも。
(大抵は「d6振って奇数がでたら男、偶数がでたら女の子」→1が出る→「やっぱ女の子で」という手順を踏む)
このリプレイはGMではなくPLである藤澤さなえさんが執筆しています。
リプレイ自体は一般的な「セリフとト書き」という形式で書かれていますけれど、そのト書きに部分がなんというか、オーバーアクション気味というか感情的すぎな感じでチョット気になります。
(まぁ、それがゴブリンがいくら死のうがおかまいなしなGMとPCが死んだら大事なPLの差、という事なのかもしれませんし、プレイ中にかんじるムニャラムニャラしたものを他人に伝えようとするとこういう書き方になってしまうということでしょうか)
で、PL視点で書かれているリプレイなのですが、せっかくなので初心者氏をはじめとする他のPLの視点を取り入れるとか(「巻末座談会」的ものはありますが、もうチョット膨らませてみるとか。ページに余裕有りそうですし)、各話のGMの解説をもっと突っ込んだものにしてみる(ページに余裕ありそうですし)などすればなお面白かったのでは、と思います。
読み物としては如何なものか
★☆☆☆☆
リプレイ物が好きで、よく読み物として楽しんでいます。
この作品は、様々な所で言われている通り、GM目線ではなくPL目線で語られています。
PL目線となったせいで、私がリプレイに求める「間」が損なわれてしまいました。
主観で語られるのは、何というかぬるっとしていて(すみません、上手く言えなくて)
近すぎる感じがします。
もう少し適度な距離が欲しいです。
(GM目線だと、PLから一歩引いた語りとなるため、安心できるんです…)
主観のみのレビューですみませんが、他のリプレイとは感覚が大きく異なる事を書かせていただきました。