これまでの古典の評価がみごとに変わる
★★★★★
学校で習った古典は退屈でした。連歌、能楽、俳諧などたぶん二度と
読むことはないと、そのままにして過ごして来ましたが、源氏物語や
平安時代の小説に親しみ、ようやく重い腰をあげて、西鶴、芭蕉と
戻ってきました。その中で、本書に出あって、連歌というものがどんな
ふうに作られているのか、また、難解だといわれる能楽が、足利将軍に
気に入られるように構成、題目などに注力して作られた物だとわかると、
一気に理解できるようになりました。ここまで、見事にまとめられた本を
見ると、歴史の再発見ができます。また、鎌倉後期の読み物なら辞書無し
でも読めるのが嬉しい。古典が好きでない人にもお勧めします。