ニューオリンズ入門盤
★★★★★
この作品を語る上で、これが遺作であることが何よりも驚異的である。
このノリノリの演奏、どう聞いても死を直前に控えた人のものとは思えない。
ライブ音源を含め作品はいくつもあるが、レコーディングのコンディションや
サボートメンバーを考えると本作が最高傑作と言えるのではないか。私はそう思う。
ニューオリンズの音楽を聴く入門盤としてももってこいだと思う。
このCDのライナー・ノーツにあったワイルド・マグノリアスの山岸潤史氏の言葉、
「ワシ本はよう読まんけど、あれは1日で読んだわ。ムチャおもろいで」。
というのはこのレコーディングにも深く関わったドクター・ジョンの自伝
「フードゥー・ムーンの下で」を絶賛した言葉。フェスについてもかなり詳しく
書かれています。このCDと併せて楽しめばニューオリンズの香りを堪能できるのでは
ないでしょうか。
遺作。最高傑作。
★★★★★
このアルバムでフェスともお別れです。Dr.johnは知っていたのでしょうか?
もう少し摂生していたら、もっと作品を作れたろうに。
フェスはギャンブラーなのかミュージシャンなのか?どちらが本職か分からない生活だったようです。
たぶん音楽で金をつかめばギャンブルに使い、儲かれば無茶をして、また金がなくなれば音楽で稼ぐと言った生活が予想できます。
そんな彼だからこそ、何か陽気でほがらかな曲を作れたのかも知れません。
だから我々も何かで悩んだ時には、たまにはフェスの音楽にどっぷり浸かってイヤなことを忘れましょう。そんな気分にさせてくれるアルバムです。
今にも目に前でホララ・ホララ・ホーララ・ラヴィン・・・と聴こえてきそうです。
長髪教授のザリガニ音頭
★★★★☆
タイトルが「ザリガニ祭り」ではあるけど、内容は「ザリガニ音頭」と呼んだ方がしっくり来ます。
楽しいリズムの音楽の背後には、様々な苦しみや悲しみの歴史が流れていますが、それを笑い飛ばすバイタリティが満ち溢れています。