こんなアルバムを待っていた!
★★★★★
セレナ亡き後、多くのラテン系アメリカ人の希望として歌や映画に大活躍のジェニファーですが、実際のところ、ファン離れが進んでいるのも事実です。
初アルバムの“オン・ザ・6”は良かったのですが、その後スペイン語曲を減らし、英語曲を増やすことによって、英語圏のファンを増やすことには成功した。しかし、彼女のファンの根源は中南米諸国を中心としたラテン系です。今回のアルバムを聴いて、やっと原点に返って来たということでとても嬉しい。これからも、英語とスペイン語の曲をバランスよくアルバムにしてほしいものです。
トラック#1“ケ・イシステ”はラテンクラブで流行りそうなジェニファーならではのビートで、もうすでにヒスパニック・チャンネル等でガンガン流しているし、その他は全体にバラードでじっくりと聴くという感じのアルバムに仕上がっている。
愛がテーマのアルバムですが、やはりラテンの人たちは愛を語り合うのは大好きですからね。皆さんもジェニファーの愛情一杯のこのアルバムを楽しんでください。
JLO、歌手としての実力も十二分
★★★★★
変わらずセレブのトップを行くJLOの5枚目のアルバムは、ラテン社会に回帰したスペイン語のシックな作品だった。過去4作ともミリオンセラーを決めているJLOだが、一部では歌手としての評価が低いとか。
本作品は夫・マーク・アンソニーが曲を手掛け、大勢の音楽ファンを満足させられる内容に仕上がっていると思う。歌唱表現の幅が広がり、すっかり大人のムード。ダンスやアクション映画で体を鍛え抜き、ボイストレーニングも忘れない、努力の結晶とも言える作品だ。
JLOは1970年、プエルトリコ人の両親との間にニューヨークで生まれた。幼いころからダンス、スポーツに打ち込み芸能界入りするが、若いころはジャネット・ジャクソンのバックダンサーなど余りパッとしなかった。1995年にアクション女優として映画デビューし、その後、メキシコ人歌手・セレナのトリビュート作品がヒット。あとの活躍は衆知の通りだ。
これまでの作品では個人的に、コンサートDVD「レッツ・ゲット・ラウド」(2003年)が一番だと思う。JLOは歌手としてセリナを目標にしてきたと思うが、このコンサート時点でセリナを超えている。続いて4枚目のアルバム「リバース」てヒップポップ歌手の奥深いところを見せ、ついに自分のルーツへと到ったというわけだ。
女優・ダンサー・歌手のJLOの未来がどうなるか。意外と歌手にシフトしていくような気がして、本作品を推薦してみた。