ギャグ批評も満載
★★★★★
本書のベストセリフ
林達夫「哲学や文学が軍隊の行進のプログラムになっては、それはもう哲学でも文学でもない」
素晴らしすぎます林先生!
戦争賛美文学などというものは存在しないわけである。
戦争を賛美する右翼思想なんてものは、思想の名にも値しないのである。
西田幾多郎や和辻哲郎の西田哲学=京都学派を否定する論を探していた私であるが、
林先生が和辻哲郎の「尊皇思想の伝統」を批判していて溜飲が下がりました。
西田哲学など反戦主義者には何の役にも立たない駄目思想である。
というか、哲学という高尚な思想ではないということだね。
あと、林達夫の素晴らしい論説に、
1930年にギャグ批評の有効性を訴えていたことがある。
今読んでも笑えるギャグ批評も満載のこの「林達夫評論集」は、
全日本人必読の書である。
笑う余裕のない頭の固い右翼には辛いか?