最初に言います。ＰＳ版から好きなゲームだけに辛口です、済みません。

　ペルソナの主人公は存在せず、雪の女王編で南条くんがリーダーなせいか、キャラクター全員の性格付けがかなり違います。比較的マシなのは出番の少ないメンバーというどうしようもなさ。公式ではゆきのさんとアヤセが仲良しな設定だった筈ですが、その印象は片鱗も感じられません。
　また、文章自体は読み辛くはないものの、ページの制限からあれだけ削っておいて男性特有…というと失礼に当たるので、この作者の拘りかもしれませんが、正直不要と思われるエピソードが詰め込まれています。何というかこの作者はノベライズのお約束というべきものを全く理解していないようなので残念ながら私には合いませんでした。

ＰＳＰでペルソナが出たのでこの文庫は出たんですかね？と興味を覚えて購入。
昔、プレステで雪の女王編もセベク編もやったので読んでいて非常に懐かしかったです^^
この小説ではなんじょう君が主人公で、その部分は視点が新鮮でした。
文章は読みやすくてかなり早いスペースで読み終わることができました。
余計なごちゃごちゃ説明とかもなくかなり好みの文体だったのですが、その分、展開は早かったかなと･･･原作ゲームをやってない人だとちょっと「？」となんじょう君たちの状況の変化への適応能力に疑問をもつことがあるかもしれないですね。
いきなり白い女の子がでてきても、いきなり自分からペルソナが出ても、あんまり混乱している感じがなく、さくさくと町を開放するぞ、学園を救うぞと動きだしちゃうところがあまりにも正義のヒーローじみていて、昔ゲームとかやっている時には特に気にならなかったのですが････ちょっとそのあたりのマイナスで星は４にしておきます。でも十分に楽しめる作品でした♪

マズはじめに注意です。この作品には「主人公」が存在しません。
登場しないわけではないです。ペルソナ世界から「抹消」されています。
主人公の位置に南条が上書きされている、といった感じでしょうか。
この時点でもう「（女神異聞録）ペルソナ」ではないような気もしますが。
とにかく、南条一色です。
よほど作者の方は南条が好きなのでしょう。主人公を世界から消すという暴挙に出るほど。

個人的には超！無理です。読み始めて数ページでテンションが下がりました。

最初読み始めた当初、「あれ、主人公は？」と思い、ようやく主人公は南条君であることに気づきました。それまでは少々違和感があったのですが、南条君の視点で描かれた雪の女王編なのだと納得した後はスムーズに読み進められます。
基本的にゲーム原作に忠実なストーリーで、テンポもよく非常にまとまった印象を受けます。新書で以前セベク編を扱った小説がありましたが、今回は初？の雪の女王編ということもあり、なかなか新鮮です。特筆すべき追加要素や新たな解釈はありませんでしたが、それゆえの安心感はあります。
ゲームとは違った活字でのストーリー展開を楽しみたい方、セベク編のみクリアし、雪の女王編をやってないけどやる気がない方（笑）はぜひ一読してみてはいかがでしょう？