データ解析から確率分布、統計的推測、多変量解析を具体的なトピックスを
ベースにして理解させる実用的な一冊です。

読んでみて面白いトピックスもあります。
例えば本サイトの大好きから嫌いまでの５段階評価を標準偏差を用いています。

本当に本書を面白いと感じるには自分自身の必要としている事象を本書内に
出てくる数式を使って推計してみる事です。

例えば自分の良く使う行動反煮の交通機関の所要時間、その中で読むウェブの
数はいくつあれば良いかは更新頻度によって度数分布によって推計できます。

また家計簿や趣味に使う金額を中心極限定理を用いるとすっきりした形式で
幅をもって推計できます。私は本を読むペースに使ってみたら２０冊以上
足し合わせると不思議と２６０〜２７０ページの平均に近づく事を発見しました。

またスポーツの好きな方は記録を表計算を使って推計するのも楽しい。
例えばイチローとピート・ローズの通産安打を計算するとイチローの方が
安定した安打数を放っています（標準偏差）。
また王貞治とアレックス・ロドリゲスの本塁打や打点を比較すると
アレックスの方が安定しています（標準偏差）。

単に本書を読むだけではなくて自分なりに思いついた事例や事象を本書の
統計の数式を用いて遊び、実用的に使用してみてください♪

メジャーだと思われる統計学の手法（重回帰分析、主成分分析、因子分析、判別分析、クラスター分析etc）を一通り紹介しており汎用性は高い。しかし私のように数学に弱い人間には理解が困難な記述（ベクトルを用いた説明）も散見される。もう少し工夫が必要ではなかったか。

「統計の様々な手法が日常のどのような問題に適用されるのか」という切り口で、高校程度の数学で理解できるように書かれている。
　2007年出版の新しい本らしく、各種の例題のネタも新鮮で興味を引かれるページが多いが、後半の「推定・検定」の話題あたりからガツンと難しくなって「多変量解析」で冷や汗(笑)
　というわけで、この本のポジションは「読み物以上教科書未満」といったところか。

統計学の基本事項を盛り込んだ本である。内容は、
○ 基本事項(平均値，中央値，標準偏差…etc)
○ 確率・確率分布(乱数，二項分布，正規分布…etc)
○ 推定・検定(ｔ検定，χ^2検定…etc)
○ 多変量解析(回帰分析，主成分分析，判別分析…etc)
である。見ての通り、比較的、幅広い内容が扱われている。本書を理解すれば、統計学の概観はつかめるのではないだろうか？レベルは、入門〜基礎レベルといってよいであろう。ただし、ある程度、数学の知識がないと難しい部分もあると思われる。
私は、これまで、ブルーバックスの統計学関連の本を数多く読んできたが、本書がこれといって良いとも悪いとも思わなかった。良くも悪くも普通のブルーバックスの統計学関連の本なのだと思う。しかし、本書一冊で比較的幅広い内容が扱われているところは、なかなか好感がもてる。統計学入門者が読むには、悪くない一冊だと思う。