歴史の宝庫へ
★★★★★
ボクにとっては、ギリシアというと世界史の授業で得たイメージが強い。
著名な哲学者、美しい神殿、古代戦争など 歴史の創世記を彩る存在として輝きをはなっていた。
最近ではアテネオリンピックが開催されたし、今公開中の映画「300 スリーハンドレッド」で
現代や古代のギリシアの姿を思い浮かべる人もいることでしょう。
本書でも、昔と今のギリシアの様子がリズミカルに楽しめます。
歴史的建造物の案内が続く中で、ふと 観光客や彼ら相手に商売する もの売りたちが
ユーモラスに紹介されていたりと、飽きさせない構成はサセックならではだ。
今の姿と言っても、本が出た1966年当時の状況ですが、他の近代都市のような劇的変化も
少ないようなので、ガイドブックとしても通用するだろう。
巻末には、ここを訪れる者は古代の神々の姿を眼にするはず とのメッセージが
描かれている。サセックが海神ポセイドンの姿を見つけたように。