出会いは最悪。けれど惹かれてもいた……。
★★★★☆
エレノアとニール伯爵の出会いは、最悪だった。
体が弱いエドモンドの作曲の才能を愛したエレノアは
彼を守るために結婚した。
それをエドモンドの伯父ニール伯爵は、財産めあてと決め付け、非難したのだ。
1年後、エドモンドがイタリアで不慮の死をとげ、
イギリスに戻ったエレノアに、ニール伯爵は疑いをかける。
だがエレノアの周囲に不審な出来事が続き、
エドモンドの死と彼の残した謎を探るうち、二人は惹かれあい。。
このお話に登場するエレノアは、伯爵とシンデレラ (MIRA文庫)の主人公ジュリアナの
美人で裕福なアメリカ人の親友として登場した人物です。
実務にたけ、気も強いエレノアと
責任感が強くすこし頑固なニール伯爵は、どこか似ています。
お互いへの誤解もあり、出会いは最悪だった二人ですが
同時にひきつけられる情熱も感じていました。
そしてエドモンドの死と、彼の残した謎を探るうちに惹かれあうのですが
この謎もイタリアの当時の政治情勢がからみ、物語をより面白くしています。
スリリングでミステリアスな要素たっぷりの、ロマンスです。