いろんな要素が詰め込まれています。
★★★☆☆
あとがきで手塚先生が書かれていますが、連載途中で人気が落ちるとすぐに打ち切られるので、当初の構想と全然違うものになってしまうことがしばしば起きる、ということです。
この作品は1960年〜1962年に「週刊少年サンデー」に連載されましたが、途中人気が落ちたために終わりが早まった作品に当たるようです。
シャム双生児をテーマにした物語であると、扉で手塚治虫氏の解説から本作品は始められています。何となくマーク・トウェインの「王子と乞食」を連想してしまいます。これに、「空の要塞」といいますか、空海兼用の航空母艦のようなジェット機が、敵を迎え撃ち、世界中と交戦状態に入ってしまうストーリーでもあります。
何本かの糸で織られたストーリーです。文庫サイズでは、少し目が疲れますが、十分に面白い作品だと思います。見逃している方がおられれば、是非ともお勧めします。