当たり前のことほど難しい。本当に役に立つ健康情報がほしい人へおすすめ
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この本の価値は、当たり前のことなのに忘れ去られている真実を、系統立ててわかりやすく説明しているところにある。突飛でセンセーショナルなキャッチフレーズを並べ立て、実際には役に立たない情報をその場限りにふりまいて、後は野となれ山となれのいわゆるオオカミ本ではない。この本を読むと、これまでいかに骨のことを知らなかったのかに愕然とする。骨は思ったよりも複雑で、さまざまな機能を持っていることが理解できた。われわれのような年輩だけでなく、若い人たちにも読んで実際の健康の増進に役立ててもらいたい。
目新しいものはない
★★☆☆☆
最後の後書き、「おわりに」を先に読まれることをおすすめします。それで本の内容がわかります。「このような結論に、拍子抜けした方もいるかもしれません」と著者が書かれている通り、ほとんど、常識として備わっていることでした。「骨を強くする実践篇」と帯にありますので、私はもっと積極的で独創的な方法が解説されていることを期待しました。
健康に関する迷信を振り払う一冊
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年齢を重ねると、何かと健康のことは気になるものです。しかし、書店にあふれている健康に関する本の多くは、目立てばよいとか、話題作りになればよいとか、おもしろければよいとか、本を売ることばかりを考えていて、本当の意味で読者の健康のことを考えていないと思います。その意味で、この本は最初に正直に「万能薬はありません」と宣言し、そんなにうまい話は世の中にはないですよと警告しています。その後、なぜ人間の老化は避けられないのかについて説明し(この部分少し理解するのが難しかったです)、さらに骨や軟骨の老化と病気について解説します。その上で、巷にあふれている健康法を吟味し、老化に対する正しい対処法を教えてくれています。対処法の内容は、どれもお金がかからず、実践しやすいもので、高齢者でも簡単にできそうです。健康に関する迷信に陥って、お金も時間も失う前に、ぜひ読んで欲しい本だと思います。
怪しげな健康法やアンチエージングに対する警鐘
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世間では次々とあやしげな健康やアンチエージングの方法が出てきて、いっとき流行を作り、そしていつのまにか跡形もなく消えていく。たとえば数年前にはやった健康法を考えて見ると、あれは一体なんだったのか、マスコミが作った虚構だったのかと思ってしまう。この本は、そのようなハウツー本に対するアンチテーゼだ。老化の現状、老化が起こる仕組みに関して基礎的な説明をした後に、骨と軟骨に絞って詳しく正常の働きや構造、老化にともなう病気について解説する。これらを踏まえた上で、骨や軟骨に関する誤った健康常識を指摘し、最後に具体的な老化を防ぐ方法に関して説明している。単なる知識の羅列ではなく、考え方の道筋を教えてくれるので、自分で考える力が付く一冊である。
健康をまじめに考えるすべての人に読んでほしい内容
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最近の健康本は、何か一つのことをすれば全ての問題が解決するというような怪しげなものが多いが、この本は全く違う。そもそも人間の寿命に限りはあることは避けられず、都合の良い万能薬は存在しないことを説明したあとで、私たちが工夫次第で対応できる病的老化に関して説明し、対処の方法に関して具体的に述べている。健康を真剣に考えるすべての人にとって、他の健康本を手に取る前にまず読んで欲しい内容である。また健康にとどまらず、目先の流行に追われ、基礎をしっかり固めない最近の風潮への警告にもなっている。