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津田梅子 (朝日文芸文庫)

価格: ¥1
カテゴリ: 文庫
ブランド: 朝日新聞
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2つの文化を理解した女性教育者 ★★★★★
津田梅子伝は津田塾関係から正式なものが出ていますが、これはそこから少し外れて、梅子が7歳から11年間滞在した、アメリカの母親とも言える、アデリン・ランマン夫人との30年間の往復書簡(英文)を基に、著者の大庭みな子が、梅子の個人的な感情や意識にせまった好著です。
著書自身が津田塾大卒業と言うこともあり、やや梅子を神格化している面もありますが、正史には無い梅子の個人的な思いなどが随所に覗け、又、明治開化期の日本の上流社会の様子も判り、興味深いです。
それにしても、梅子に限らず、同時期にアメリカへ留学した女性が、「国のためなら死んでも良い」と平気で言っているのには驚きます。 愛国心が恥ずかしいものでは無い時代があったのだなと羨ましく、又、伊藤博文が憲法を作り、初代の総理になったのが、僅か41歳の時の事など、維新の元勲という人々の若い事も驚きです。 梅子の父の津田仙という人物も面白い人です。
著者がこれを書く契機になったのが、上記の往復書簡が”津田塾大の物置から偶然発見された”と言うミステリーめいた話から始まるのも面白い。 結局誰が、なぜ、この膨大な往復書簡、それも両方の分を集めたのか、そしてなぜ物置等に放置されていたのか、これだけでも1つのテーマに成りそうな話で、最後までこの謎が解けないのも興味をつなぎます。 ぜひお奨めの1冊です。