……などなど、アタリマエと思っていた思い込みをひっくりかえされる快感を味わいたい人には特にオススメの本です。オセロのゲームで相手の置いた一手が自分の札をくるくるくるくるとひっくり返し、あっというまに負けていた、悔しいんだけど、ちょっとびっくり、ちょっと快感、そんな感じ。
読んでいて、そうだよね、そういう考え方しなきゃね、と思っていると、またその考え方の別の面を見せられて、そこでまたそれが正しいと思いこんでしまうことがいけないんだよねえ、と諭される。いったいどっちが正しいんだ?矛盾してるじゃないか、と読み進めると、正しいことなんてわからないよ、人生なんてそんなもんさ、といった感じでかわされる。どう生きればいいのか、何が正しいのか、なんて力んで考えている時にこの本を読むと、ああやっぱり、自分はまだまだ青いな、と思い知らされます。
多様性、ゆとりの教育、民主主義……わかっているようでよくわからないことを、頭を柔らかくして考えたい時、読んでみるといいと思いますよ。そうかそうか、そう考えるんだ、とヒントを与えてくれること請け合いです。そのあと、でもそれもまたこうなんだよねえ、とひっくりかえされますけど。それをおもしろいと思える人、ぜひ読んでみて下さい。